例えば過ぎる時間をただ一時でも止められたら。 忍者ブログ
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第八夜【滅日】





マリアの過去がぼんやり。
彼女の過去ははっきり描かれるのでしょうか?



龍治は家には戻らず、織部神社にいたのかぁ……。
両親は龍治に関してどうなってるのかな。
喜名魔人では、学校の籍も人々の記憶からも抜け落ちた感じだったけど…やっぱりアニメでもそうなのかなぁ。
学校にはあれから行ってないようだけど、誰も龍治の事気に止めてないのかな。モデルの彼女も。

アニメの織部姉妹、二人とも巫女姿がよく似合ってて可愛い。
特に雪乃はゲームとは容姿もかなり変わってて、なんか改めて新鮮味を感じるなぁ。


龍麻が龍治を迎えに来て、先ずはごっくんクラブ。
……なんで一番最初に濃ゆいトコ連れてったんだ、龍麻……

京一は相変わらず愛されてるなぁv
ゲームの京一はこういう人達から逃げ回りそう(笑)だけど、アニメの京一は強かですね。
三日置きの間隔でお世話になってるようで。…来る度にあんな抱擁されとんのかいね。いいね(笑)。
ところでサヨリ兄さん、アンタ何処触っとんのですか(滝汗)! 見切れた下半身の方ちょっとでいいから映してくれー!!

アン子に、アランも再登場。
「独占スクープ! 真神の問題児の私生活密着24時!」って、是非ともその記事下さいアン子さん!

龍麻は本当に“お姉さん”だと思ってたのかι?
でも京一は“兄さん”って呼んでるしな……ノリかな、やっぱり。
そんでもってアランはお兄さん達にまたボコボコに(爆笑)。


マリィはすっかりコニーを従えてますね(笑)。強いな、この子。でもいるよな、こんなマセてる子。可愛い。
苺ラーメン、龍麻の為に作ったのかな……苺もラーメンも俺は好きだが、あんまり食いたくないぞ、この取り合わせ……
ピンクいラーメン初めて見た…

京一vsマリィの図に、京一の焼餅を感じましたよ!
二人とも龍麻の事大好きだなぁv
なんだかんだで京一はマリィを殴ったりとか出来ないと思うので、軍配はマリィかなー。


吾妻橋ひいて墨田の四天王も再登場で嬉しいです。
京一は遠巻きに眺めてただけですが。
龍麻、すっかり賭博師が板についたな……
引っ繰り返ってジタバタしてる彼等が可愛い。

所で、吾妻橋以外の四天王の名前ってどうなってんだろねぇ。
外法編チェック入れてみるか……。




学校でマリアと犬神の遣り取り。
この心配はどういう方向への心配か……
アニメのマリアは、生徒達の事どう思ってるのかな。可愛がってくれてたら、やっぱり嬉しい。




龍麻の考えを図ろうとする龍治だけど、龍麻はずっと「…別に」。
時々苦しそうな顔をする龍麻を、京一はずっと見てます。

何を考えているのかいまいち判然としなくても、京一は龍麻の意志に任せるらしい。
龍治が何かしても、龍麻が龍治を憎んでも、自分が見張っているから、って。
醍醐や小薪は、龍麻の考えが判らなくて苛立ったりしてるのに、京一はずっとクールに構えてます。

一瞬不穏な気配になった龍麻に、紙屑ぶつけて知らん振り。
愛を感じました、此処。


四ツ木の所へ。
……死体安置所ってそんな簡単に入っていいのか(汗)。
でもコイツのトコだしな…普通の警察署とかじゃないだろうし。

龍治の台詞に噛み付きかけた京一に、龍麻が「京一」って名前を呼んだ時、わーこの遣り取り久しぶりー! とか思ってました。
外法編ではよくあったこの会話、大好きです。
つーかお互いの名前呼びが単に私のツボなだけか。

四ツ木の言葉に龍治が顔を顰めたけど、この時既に綻びはあったのかな?



織部神社に居候が増えた模様(笑)。如月、肩身狭そー……
ラジオドラマで薄々感じていましたが、やっぱ如月は織部姉妹には勝てないんだな。
楢崎のじいちゃんも好き勝手してるように見えて、しっかり操縦の仕方を握られてるようです。
このじいちゃんも大好きだー。

でもって時々雛乃が黒い…!


龍麻は、龍治を両親の殺害現場へ。よく連れて行けたなぁと思います。
この場所は、龍麻にとっても避けたい場所なんじゃないかな……
血は綺麗に拭い取られたようだけど、地面のチョークは消えてないし、それがなくてもこの場所は……
ふんわりした顔してたけど、何考えてたんだろう。

楢崎と龍山が“龍麻と龍治が似ている”と言ったのは、根っこは同じ、って事なのかな?
ぱっと見た瞬間に判ることじゃない、もっと深い部分の事か。
このじいちゃん達の会話はいちいち難しい……

龍麻が月で、龍治が太陽。
アニメの龍麻は、確かにそんな感じするかも。
暗闇の中で、ほんのり灯りを照らすような。

壁や扉に落書きされてたあの家、何処だったんだ…?(思い出せない)




夜の真神学園にて、マリアと御厨の対峙。
あのでっかい銃、何処に……警察官でも持つもんじゃないよなぁ……
四ツ木は問答無用で発砲。

瀕死のマリアに、犬神が乱入。
……この人、前にも血塗れの京一助けたんだよな……なんだかんだで放って置かないんだな。
こっそり犬神×京一に萌えてたとか言いませんよ(←言いやがった)。

犬神は何処まで事情に精通してるのかな?

ひょっとしたら四ツ木は、龍麻が辿るかも知れなかったもう一つの道なのかも知れないな。
復讐心のみで生きているような。目の前で家族が化け物に豹変したりしたら、なぁ……
でも御厨まで死んでしまって、彼は今後、どうするのか……支えが全部なくなってしまったんじゃないかなぁ…




宿星が降る中で、龍麻は待たせていた龍治のもとへ。
遠巻きに京一達も見守ってます。
OPの宿星が降るシーンは此処かな?

龍麻が好きな苺牛乳は、お母さんに作ってもらった苺牛乳。
愛情いっぱいの、お母さんの作った苺で作られる苺牛乳が好きだったんだなぁ……。
「龍治君にも、飲ませてあげたかったな」って笑顔が、切ない……もう飲めないんだなぁ……

苺牛乳を投げつけたり、声を荒げたり。
初めて感情を吐露した龍治に、龍麻はちょっと嬉しそう。
「今度は、笑わせてあげるね」って笑顔が暖かいです。
また京一も一緒に、あちこち回るのかな。見て見たいけど…今後の展開からして…無理っぽいな……


そんな時に途端に宿星が急激に回りだします。
アランが「この胎動はいけない…!」って、コイツも何処まで知ってんだ!?
犬神が始めて焦った表情。マリアはどうなってんだー!

柳生宗嵩がついに目の前に。






って所で次回ってコノヤロー!!!!









とりあえず、一番嬉しかった事。


ごっくんクラブ再来ーvvv
大好きです、この方々。

拳武編ではあれだけ出張ってたのに、宿星編に入ってから吾妻橋も出てこなかったので、
ひょっとしてこのまま出番ナシかと思ってただけに嬉しかったです。
更には初っ端から飛ばしてるので尚嬉しい。

八剣→京一←龍麻の小説でこの面々を書いてるので、再登場&龍麻の呼び方判明(苺ちゃんて…)は個人的に幸いでした。



今回は京一がずっと龍麻を見てて、ごっくんクラブ&墨田の四天王が出てきたのでウキウキしてました。

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第七夜【渦王須】




前回龍麻が作った雪だるま。
これを見る度に切なくなる……

両親への手紙を読んでる龍麻、“苺ありがとう。明日、すぐ皆に食べてもらうね”が可愛いです。
アニメの龍麻はちょこちょこ可愛い。
でも一緒に流れる絵が……殺害現場とか…。
“その時は、前に話したラーメン屋さんに案内します”って、コニーさんとこだよね。
両親と皆と一緒に行くの、楽しみにしてたんだろうなぁ……

フラフラ歩いて行く龍麻の靴、泥で汚れてる……。
京一と殴りあう前もそうだけど、一体どれだけ歩き回ったんだろ…。


もうもうもう龍治がッ…! どうしたらいいですか、コイツ…!

でもって柳生。
コイツはいつになったら龍麻達の前に現れるんだろう。
んでもって、柳生の存在は周りから認識されてるんだろうか?





OP映像はやっぱり京一にニヤニヤ。
ホント、龍麻がいなくなったりしない事を祈る…!





小薪は普通の女の子っぽいのがいいですね。
ショックを受けた時の反応とか、妙に達観してない所が好き。

京一は絶対片足曲げて座るんだな……。
如月と京一が並ぶショットはひょっとして久しぶり?
拳武編から此処まで、二人が並んでるカットはあまりなかったような気がする。

やっぱり京一は龍麻のことをよく見てるようで、異変にも敏感。
いつも傍にいたから、些細な変化も見抜けるのかな(龍京フィルター。)。
殴り合った理由、「そいつを吐き出させちまえば…」と言った瞬間、やっぱあの時葵が止めなきゃあ……とか思ってしまった…。
あそこで止めるのが、葵というキャラクターの性質なんでしょうけど……
後は、男女の感覚の相違だろうな、コレ。

醍醐が自分が変生した時と、今の龍麻がそれと同じなのでは、と呟く。
これは醍醐じゃないと判んないよなぁ……どれぐらい恐ろしいことなのかとか…

如月は龍麻の宿星について、何処まで気付いてるんだろ。
自分が玄武であるとか、知ってるのかな?

如月が喋ってる間、京一がずっと黙ったままなのが気になる…。
前は何かっつーと噛み付く感じだったのに、やっぱり髪が下りてから落ち着いたなあ。
でも、何考えてるんだろ。龍麻の事だとは思いますが。

皆の言葉にすぐに同意の言葉が出ない小薪、色々複雑なんだろうな。
龍麻のことも心配だけど、家族のことも心配。
こうしている間にも、自分の家族にも何か起きてるのかも……って。
だったら、家族の傍にいたいよな……



フラフラ歩き回る龍麻、此処は墓地……?
《力》が暴走しつつある様子。

今回の龍麻、叫んで呻いてばっかりだったな…苦しそう……



龍麻を探して走り回る、醍醐と小薪。
「繰り返させたくないんです」と言う醍醐は、自分自身が殺してしまった重みを抱えてるんだなぁ。

でも小薪の「だって殺されたんだよ!?」という言葉は、自分だって同じ事をされたら、って思うんだろうな。
きっと同じぐらいショックで、殺した人を恨むんだろうなって。
大切なものを奪われたら、そんな風に思うのも当然の事だろうし。

醍醐の拳が突然痛み出す。
カットが変わってアラン、マリィ、如月……。
アランは本当、何処で龍麻と絡むんだろう。
マリィは逞しいなー、コニーさん頑張れー(笑)。




龍治はホントにどうしたらいいですか……。顔はいいのに、こいつ……!
この子見てると、色々と複雑な心境になりますよ。




走り回る京一。
宿星編に入ってから、この子ずっと走りっぱなしでは……
OPから前回から、龍麻ばっかり追い駆けてます。

「龍麻、違うだろ…お前の拳は……」
……剣武編のラスト、壬生との会話ですね。
あの距離でよく聞こえたな、お前(笑)。
やっぱり愛か(行き着くのは其処)!

葵は何処をどう探してるんだろう。
でもってあの不良達は一体なんだろうι
フード被った奴がいたから、そいつだけ着目しとけばいいのかしら。

アン子と嵯峨野。それぞれの手掛かりを追っかけてます。

小薪は家族に電話。やっぱり傍にいたいんだな……
立ち尽くして「だって殺されたんだよ…」と呟くのが重みがあるなぁ…。



鑑識の兄ちゃん、四ツ木だっけ(ちゃんと確認してなかった)。
この人と御厨は、なんで《人ならざる者》を追い駆けてるのか…そろそろ明かされるのかな?


学校は龍麻の事で持ちきり。
でも犬神はいつも通り。

……御厨が学校にいたってことも気になるが、それよりもこのモブ!
犬神に職員室行きを促したこの先生、何処かの誰かを模してるとしか思えないんですがー!?
遊んでますか、アニメスタッフ…ι
そっちに気取られて、犬神の台詞どころじゃなかったよ!




ゴミ捨て場に埋もれてる龍麻、此処で一晩明かしたの?

ホームレスの爺さん、《外法編》第一話からちょくちょく出てくるなぁ。
ブレイクダンスとかしてて結構好きだったんですが(こっそりと)、「俺が禍王須だよォ」の台詞はびっくりした。

この辺り、龍麻が幻でも見てるのかと思ったけど、やっぱり龍治が何かしてるんだよな、これ……。
でも龍麻、電柱壊したらあかん……!!


醍醐の心の傷と、小薪の不安と……煽るやり方がエグい…!
街の人間丸々操ってるんだな、これって。葵の幼少時代のトラウマについては、もうないのかな?
あの子誰だったんだろ…

京一はやっぱり落ち着いてます。
「隠れんぼか? ガキの遊びじゃあるまいし」って本当クール……。
「緋勇はもう駄目だよ」にも特に反応せず。
アニメの京一は周囲からの反応には至ってドライなんだな。
でも「いっそ君の手で」「その方が楽だよ」って、薄ら京一が考えてる事なのか?
だからこんな台詞が出てきたのかな。それはそれで凄い愛だ(待て待て待て)。


アン子と嵯峨野が魅入られてる……!
岩山先生ー! 急患ー!!(こっちもパニくってきてる)


如月骨董品店に操られた人々の襲撃。
燃やされたし……! 如月は無事だとは思いますけど。




龍麻は両親の殺害現場へ。

壁を打ち殴っていた所に、禍王須に操られた嵯峨野が登場。
嵯峨野の顔、初めて登場した時と同じ顔だ……
普段の龍麻だったら嵯峨野の異変に気付いて心配したりするんだろうけど……そんな余裕ないからなぁ……


街中禍王須に操られてる模様。
燃えた骨董品店に来た消防隊員達は動きもせず。

一般人たちに周囲を完全にブロックされて、何処かに連れて行かれる京一達。
一般人相手に《力》使ってぶっ飛ばす訳にも行かないし……ゲームではよくぶっ飛ばしたけどね(爆)。

連れて行かされた教会前で、操られたアン子が登場。
怖いな、このアン子の顔……!


教会内には嵯峨野と龍麻。
龍麻が現れて、皆が「緋勇!」「緋勇君!」な中で、一人「龍麻!」って呼ぶ京一に萌!(真面目なシーン)
「俺の声が聞こえるか!?」って……「俺」限定ですか。みんなの声じゃなくて、「俺」ですか!
……細かいところに萌えてすんません(だって今回、シリアス過ぎて…)

場違いな位に明るく龍治が現れる。
龍治の台詞が本当に「カラッポ」って感じがします。
空虚過ぎて怖いくらい。そして悲しいくらいに。
てゆーかお前、もう女と寝たのか…! 可愛い顔して、そっちにびっくりだ!

龍麻が一番「生きてる」って感じるぐらい楽しそうだったのは、真神に来て自分の居場所が判ったからかな。
それまで避けられたり、遠くにしかなかった“友達”っていう存在が、自分の傍に在るようになったから。
京一みたいに、ぶつかって来てくれる人がいたから。
嬉しかったんだろうな……


京一がもう「こっちへ来い!」「戻って来い!」って言うのが必死で可愛い(真面目なシーンだって!)。
こんな奴の近くになんかいさせられるか! って感じで。

龍治の言葉に小薪がキレるのも当然。
小薪は本当に家族を大事にしてるだろうしな……。
「もういいよ!」って、「殺したいと思っているなら、我慢しなくていい」って事か。
こういう感情を押さえ込むのも辛いし…、それで龍麻が楽になるなら、それも仕方がない。
そして何より、小薪にとっては家族に危険を及ぼすような奴を野放しには出来なかっただろうな。
「緋勇君がやらないなら、僕があいつを殺してやる!!」って台詞が出てくるのも無理はない。
だって大事な家族の事なんだから。

……でもってまさか、往復ビンタとは思わなかった……
葵はゲームでもアニメでも、「死ぬ」「殺す」事について一貫して「良くない事」だと思ってるみたいだな。
拳武編でも壬生への台詞がそうだった。
……こういう所が苦手なんだ、葵は……

本気でケンカを始めた二人を、京一が強引に止めて、龍麻に向かって「まだ起きねぇのか!」。
日常で寝惚けてマリア先生にどつかれるって、よくあった事なんだな。
早くそんな日常に戻って欲しい……。京一と二人で一緒に補習受けてればいいよ。

「いつかの勝負」って、出逢った時の奴かな?
お互い寸止めで、引き分けになって、二人が仲良くなった切っ掛け。
龍麻が嬉しいと思った、京一との衝突……いつか決着つけるつもりだったのか、京一。
修行中に京一の一発が龍麻に当たったみたいですが(笑)、本気の勝負はあれ以来していないって事か。


やっぱり私、京一の「龍麻ァ!!」が好きです。



一瞬でも龍治を殺そうと思ったのも、無理ないわ。
だって龍麻だって人間だもん。奪われたら憎むよ。

この時の龍治の顔は、何を思ってのものだったんだろう。
なんかちょっとだけ寂しそうな……でも、そんなになっても怖くもなんともないのか。
逆にそれが余計に虚しかったのかな。


振り下ろさんばかりの龍麻に、京一の絶叫。


龍麻の幼少時代は可愛い。
可愛いんだけど、今となっては切ない……優しい言葉をくれた両親は、もういないんだな……

優しい言葉をくれた両親、温もりをくれた両親。
大切だった人達を奪った奴の事は憎いけど、あの人達は、きっとこんな事を望んでない……。
辛いね、此処……。

龍麻が泣いた時、「やっと泣いた…」と思いました。
吐き出すことしなさそうだもん、この子……。





全部シリアスで、一回目見てる時は萌えどころじゃなかった…。
しかし二回も見てられん……。

To catch up with you, all













判るから、だから




焦燥感は、募る



























【To catch up with you, all】































「京一が勉強してるー!!!」








盛大な声を響かせたのは、遠野杏子であった。
響いた声にその場にいた生徒達はビクリと肩を跳ねさせ、振り返る。


場所は真神学園、3-B教室。
窓際に椅子を寄せ、椅子と一体になっている机を出し、本を開いている男子生徒が一人。
それだけならば、学校と言う場所である事も含め、ごくごく有り触れた光景であった。

―――――そこにいる人物の特性を除いては。




ある意味、不名誉とも入れるリアクションを取られた当人は、向けられる無数の視線に気付き。








「……………文句あるか、コラ」







開いていた本から目線を離し、隣クラスの友人、遠野を見て忌々しげに呟く。






「文句はないわよ、学校なんだから。問題は、アンタが本を読んでるって事よ!」
「オレが本読んでちゃ悪ィってのか」
「だから、悪いとは言わないわよ! でも大問題じゃない!」






遅刻に無断欠席、サボタージュは当たり前の京一。
課題の提出が遅れるのも毎度のことで、彼の鞄の中は大抵空ッポ。
勉強という言葉が似合わない、校内有数の不良生徒である。

そんな彼の事、読書なんて言葉とは縁遠い。
しかも遠目に見る限り、読んでいるのは漫画雑誌などではなく、教科書のような味気ないもので。






「アンタ、一体何があったの!?」
「………なんもねェよ」
「―――――蓬莱寺君!!」
「どわっ!」






遠野の言葉に面倒臭そうに答えた京一に、美里葵が詰め寄った。
その後ろでは、胡乱げな目をした小薪と醍醐がいる。






「やっと真面目に勉強してくれる気になったのね!」
「……そういう訳じゃ……」
「いや、葵…水を差すようだけど、コイツに限ってそれは絶対ないと思う」
「ケンカ売ってんのか、桜井」
「俺も桜井さんと同意見だな……頭でも打ったのか? 京一」
「醍醐……テメェ等オレをなんだと思ってやがる!」






葵の反応は、判らないでもない。
何かと授業を抜け出す京一を、生徒会長という役職もあってか、生来の真面目さからか―――葵は気にしていた。
折角受けられる授業をサボってしまうなんて勿体無い、と。
京一は、毎回けんもほろろに取り合わなかったけれど。

やっと自分の努力が実を結んだかと、感動しているようにも見える葵。
隣で否定を示す友人二人の声など、まるで聞こえていないらしい。






「それで、なんの勉強をしているの?」
「あ! バカ、見んなッ!!」





机の上に開いたままだった本を、葵が覗き込もうとする。
しかし、咄嗟に京一が本を閉じてしまい、中身は見られなかった。
表紙はと言えば、ご丁寧に本屋のマークの入った紙のブックカバーが取り付けられている。
透明ビニールではなく、紙の、だ。
これでは見る事が出来ない。


見られることを断固と拒否したその姿勢に、小薪がニヤリと笑い、







「――――――判った。勉強なんかじゃないんだ。なんか如何わしい本読んでるんだろ」







中身は見せない、カバーも見せない。
そして、蓬莱寺京一という人物性。

それらを見越して出した小薪の結論を、否定する者はいなかった。






「あー、ちょっと安心した。明日は天変地異かと思ったよ」
「まぁ……そうですね」
「蓬莱寺君……ダメよ、そういうもの学校に持って来たら」
「ちぇーっ、スクープかも知れないと思ったのにィ」






すっきりした表情の小薪と、それに同じる醍醐。
途端に失望したような、残念そうな顔の葵と、つまらなそうに呟いて背を向ける遠野。

本当にオレをなんだと思ってるんだ、と言いたげな顔をした京一だが、今日ばかりは堪える。
此処で何かを言えば、だったらソレはなんなんだ、と問われるに決まっている。
適当にあしらっても、彼女等は食い下がるだろうし、信実を言うまで引き下がらないだろう。


バラバラと自分の教室に、自分の席にと散っていく友人達。
それらが各々向かう先に辿り着くのを(遠野は教室から出て行くのを)見て、京一はまた本を開いた。





其処で、じっと事の成り行きを見守っていた龍麻は、動いた。












「京一」

「っっっ!!!!」










バタン!! と。
盛大な音と共に、また京一の本が閉じられる。

そろそろと、窺うように京一が龍麻へ振り返る。






「な、なんだ、龍麻か……」
「うん。でも珍しいね、京一が勉強してるの」
「…別に勉強とは限らねェだろ」
「それなら、さっき美里さん達にそう言うだろ」






開いているのが漫画であれ、なんであれ、勉強に関わるものではないのなら、京一はきっぱりそう言う筈だ。
勉強なんかやってられねェよ、と。

けれども、京一は言わなかった。
葵達は気付かなかったようだけれど、龍麻はその微妙な差に気付いた。






「どうしたの? マリア先生に怒られたとか? あ、犬神先生かな」
「マリアちゃんはともかく、なんで犬神なんだよ」
「会う度に言われるから、今日位は真面目にしようかなとか」
「犬神の言うことなんざ、誰が聞くかッ」






吐き捨てるように言う京一は、本当に生物教師の事が嫌いらしい。







「じゃあ、どういう風の吹き回し?」
「……ただの気紛れだ」






それこそ有り得ないだろう、と龍麻は胸中で呟いた。
単なる気紛れで、彼が嫌いな勉強を始めてみようか、なんて。
そんな日が来たら、小薪の言う天変地異も遠からず起こる気がする。



隠されれば気になるのが人間の性。
どうにか本の内容が判らないかとじっと見ていると、その視線に気付いたのだろう。
京一は本を横にかけている鞄の中に放り込んでしまった。

何を聞かれても、“勉強”の内容は教えるつもりはないらしい。








そっぽを向いた親友が、それ以上の質問を拒否しているのは判ったから、龍麻は結局何も判らぬまま、自分の席に戻った。
















































昼休憩になると、京一は誰よりも一番早く、教室を出て行った。
それも廊下に繋がるドアではなく、窓からグラウンドに向かって。

三階の教室から飛び降りるという男子生徒の存在は、最早この真神学園では普通となっていた。



それを追い駆けて自分も出て行こうとして、龍麻は踏み止まる。
京一が駆けて行く校門の方には、彼を「アニキ」と慕う舎弟達の姿があった。

そして、校門へ走る親友の手に抱えられたもの。
購買で買った昼飯のパンでもなく、真新しい紙のブックカバーに覆われた、一冊の本。
今朝、京一が断固として中身を人に見せようとしなかった本だ。


校門に辿り着いた京一は、一言二言会話をした後、吾妻橋達と校外へ出て行ってしまった。
午後の授業はサボるつもりだろうか。
いや、今はそれよりも。





(……あの人達は、知ってる……?)





京一が隠している内容を、京一が本を読んでいる理由を。
あの舎弟達は、知っていると言うのだろうか。

――――――自分が、知らないのに。



むう、と龍麻は顔を顰めた。








「緋勇くーん」







小薪の呼ぶ声が、後ろから聞こえた。
揃って皆で昼食を食べよう、という誘いだろう。
振り返ってみれば、やはり、それぞれの弁当を持った見慣れたメンバーが手招きしている。

が、龍麻はそれを辞退した。






「ごめん、今日は……」






そこから先、上手い言い訳が思いつかなくて、詰まってしまった。


迷っている暇はない。
早く行かないと、京一を見失う。

だから結局、其処から先は何も言わずに、龍麻は窓からグラウンドへと飛び降りた。



























馴染んだ気配を追い駆けて、辿り着いたのは真神学園からそれ程遠くない場所にある、川原。
ジョギング中の老人ぐらいしか、この時間は見かけることがない。
さらさらと静かに流れる水面に陽光が反射し、うららかな午後の演出に一役買っている。


京一がいたのは、その川にかかっている橋の下。
吾妻橋達もいる。

吾妻橋達が買ってきたのだろうパンを齧りながら、龍麻の方向に背を向けて俯き加減になっている。
このまま近付こうかと思った龍麻だったが、教室での京一の反応を思い出した。
なんだか悪い事をしているような気がしないでもなかったが、龍麻は遠回りをして橋へと辿り着いた。



そっと、橋の柱の影に隠れて、京一達の会話に耳を欹てる。







「だから、違いますって。其処は…」
「……判ってる、ちょっと待て。今確認してんだよ」







吾妻橋の言葉を、京一の声が遮った。

風が吹いて、パラパラと紙の擦れる音がした。
あ、と京一の声。






「くっそー…何処だか判んなくなっちまった……」






そっと柱の影から窺うと、京一はブツブツ呟きながら本を捲っていた。
教室でも呼んでいた、紙のブックカバーをつけた本だ。







(―――――僕には見せなかったのに)







むぅ、と唇を尖らせる龍麻だったが、この場では全く意味がない。


隠し事をされて、別に怒れるような立場ではないし、そんな間柄でもない。
誰にでも言いたくない事の一つや二つはあるもので、龍麻も京一に話していない事は山ほどある。

だけれど、理屈と感情は別物で。
そして自分が知らされないことを、他の誰かが知っている、知らされていると思うと。
寄せた想いは暗い感情を作り出し、嫉妬と言う形になってしまうのである。









「――――――ん?」








ひょいっと京一が顔を上げて、龍麻は慌てて隠れた。
今此処で自分が見付かったら、京一は益々“勉強”の内容を教えてくれないに違いない。






「アニキ? どうかしました?」
「……いや……気の所為だ、なんでもねぇ」






しばらく龍麻の方へと視線が向けられていたが、直にそれは逸らされた。
そっと窺ってみると、京一はまた本に目線を落としている。






「それにしても…わざわざ、こんな所まで来なくてもいいんじゃねえんですかぃ?」
「……文句あんのかよ、吾妻橋」
「いや、滅相もない! そういう訳じゃないんスけど」






睨む京一に、吾妻橋が両手と首を使って否定を示す。
眉間に皺を寄せた京一の顔は、見るからに凶暴さが滲み出ていた。







「アニキも案外照れ屋サンっスね……だああッ、すんません!!」






遠目に見ても明らかな怒りのオーラを放つ京一に、吾妻橋が逃げる。







「バカ言ってねェで、次! 次の問題だ!」
「へ、へい……」







問題。
…まさかクイズ等ではないだろう。

ひょっとして、そのまさかのまさか、本当に勉強をしているとでも言うのか。


それにしては不自然な点が多過ぎて、龍麻は首を傾げた。








「前方の信号が長い間青色であるときは、黄色に変わることを予測して、減速しながら接近するとよい」
「×」
「クラッチレバーを握ると、エンジンの動力が車輪に伝わるようになる」
「×」
「徐行や停止をするときは、合図のしようがないので合図をしなくてもよい」
「×。……なんか×ばっかの選んでねェか…」
「偶然ですよ。ンじゃあ、えーと……」







つらつらと並べられていく問題の内容。
それを○×の二択で答えているらしい、京一の回答。







「追い越しをする時、前車が右折するため道路の中央に寄っている場合以外は、前車の右側から追い越さなければならない」
「だから×……ん? お前、さっきもその問題読んでなかったか?」
「それより答え、答えですよ。どっちスか?」
「………ちょっと待て、もう一回言え」






澱みなく、すらすらと同じ問題を読み上げる吾妻橋。
京一は、再度猛一回言え今度はゆっくり、と言い、二度目の読み直しになる。

龍麻から見える京一は、手元の本に視線を落とし、ブツブツと吾妻橋の読んだ問題を反芻し。
単語単語に区切って考え込む京一の回答を、舎弟となった四天王達は根気良く、急かす事もなく待ち続けた。



頭から湯気が出そうなほど考え込んでいる京一。
吾妻橋達はそろそろ我慢の限界が近いようだが、相手が京一だからだろうか。
律儀に黙したまま、京一の考えが良かれ悪しかれ結論に辿り着くのを待っている。





そのまま、どれ程の時間が流れただろうか。
実際には5分も経っていないのだが、熟考している京一及びそれを待つ周囲にとっては長い長い時間だった。
いつの間にか、見守るように息を詰めて様子を窺っていた龍麻も、同じく。


――――――我慢の限界が最初にキたのは、京一だった。








「だーッ!! クソ、やってられっか!!」
「ってアニキ、その台詞もう4回目ですぜ」







立ち上がり、本を地面に叩きつけて怒る京一。
吾妻橋達は凡その予想は出来ていたらしく、特に同じることはなかった。

吾妻橋が真新しい紙のカバーに付着した土を払い、はいどうぞとご丁寧に本を京一に差し出す。
京一は数秒それを睨み付けていたが、結局は受け取り、腰を落とした。







「そんななら、止めますかい?」






そう言った吾妻橋の声は、労わりの情が滲んでいる。


京一は、がしがしと乱暴に頭を掻いて、手元の本に視線を落とす。
―――――その時の表情を、龍麻は忘れない。

悔しそうな、痛そうな――――泣きそうな、顔に見えたから。









「――――――そいつは、駄目だ」








本を開き、パラパラと紙の音を立てながら京一はページを捲る。







「なんでですかい? 俺達ゃアニキの為なら、幾らでも体張りますぜ」
「……バぁカ。そんな事で、自分の命無駄にすんじゃねえよ」
「無駄じゃありません。アニキの為ですから」






ぴたり、ページを捲る音が止まる。
俯いて目元を指で押さえ、長い溜め息を漏らす。







「そうかよ」
「へい」
「……悪ィな、付き合わして」
「それこそ何言ってんですか。アニキの為なら、幾らでも!」







俯いたままの京一の言葉に、吾妻橋は嬉しそうに笑う。
相変わらず、彼は京一に心底惚れ込んでいるらしい。
他の三人も心なしか嬉しそうだった。


――――いつもなら、その様子を隣で見ているものなのに。
どうして自分は、今あそこの輪の中に入れないのだろうかと、龍麻は眉根を潜めた。







「にしても――――そろそろ、理由ぐらい教えちゃくれませんかね」
「……何が」
「何がって、コレですよ。なんで急に、バイク免なんか取ろうと思ったんで?」







――――――――バイク免。

すなわち、自動二輪車免許である。




其処で龍麻も合点が行った。
先ほど吾妻橋が読み上げていたのは、自動車免許を取るに当たって必要になる交通ルールに関する問題。
自動車教習所など行った事がないので、細かいことはよく判らないが、それ位は理解できた。







「………お前等にだって都合はあんだろ、毎回巻き込めるかよ。それに、」






京一が一呼吸、間を開ける。
本を持った手に、僅かな力が込められたように見えた。













「―――――――オレは、すぐに捜しに行きてェんだよ」












風が吹いて、ページの捲れる音がした。
まただ、と忌々しげに呟いて、京一は元のページを探す。

中々見付からないページに苛々した京一に見かねて、吾妻橋が手を出す。
元のページを開いて京一に本を返し、京一もそれを受け取ると、文章に目を落として―――いや。
その時は、眺めている、と言うのが一番正しかったのではないだろうか。


文章に落とした眼は、文字の羅列を追っている様子はない。






「すぐに、ですか。でもそんな焦らなくても、アニキ、判るじゃないですか」
「別にそんなのじゃねェよ。ありゃあ……氣を追い駆けたら、辛うじてって感じだし」
「そんでも判るんでしょう? だったら」
「バカ野郎」






吾妻橋の言葉を、はっきりとした声で京一が遮った。










「居場所が判るからなんだってんだ。其処に行けなきゃ意味がねェ。其処にいなきゃ、結局なんにも出来やしねえんだ」










どんなに力があろうと、どんなに気持ちが急いていようと。
その場に辿り着くことさえ間に合わなかったら、何が出来ても、如何しようもない。


そう語る声には、悔しそうな色が滲み出ていて―――――龍麻は思い出す。


それ程遠くはない以前の話、龍麻が九角の罠に陥り、危うい状況であった時。
誰よりも先に違和感に気付いていた京一は、龍麻の行動にも気付いていたけれど、龍麻はそれを遮った。
今だけは、と言って、龍麻はあの少女と共に、一人遠い地に赴いて。

九角の術から逃れても、疲弊しきっていた龍麻を救ったのは、他ならぬ京一の乱入だった。
彼が現れなければ、あの時自分がどうなっていたか、容易に想像はつく。
何処にいるかも判らない―――龍麻もあの時、あそこが何処のどういう場所なのか判らなかった―――龍麻を捜し、
京一は吾妻橋を引っ張り出して足にして、九角の結界内に閉じ込められた龍麻の氣を探り、あそこに辿り着く事が出来たけれど。
あと少し彼の到着が遅れていたら――――――




似合わない“勉強”を始めた理由が、もし、それなら。






誰にも知られたくない理由が、もし。










(――――――――なんだ)









何を、妬く事があったのだろう。
こんなにコソコソと、探る必要があったのだろう。


笑みが零れて、心なしかささくれ立っていた心が凪のように穏やかになる。
現金だなと思いつつ、龍麻は隠れるのを止めた。

土を踏む音に、京一が顔を上げ、吾妻橋達が振り返る。








「きょーいち」
「――――――たッ……」







気配に敏感なのは京一も同じで、それは彼も自覚があった。
けれども完全に気配を殺した龍麻の存在に気付かなかった事に、そして龍麻がずっと此処にいた事に、
――――退いては数分前の“気の所為”が何であったかも理解して―――京一は固まった。






「お、前ッ……いつから……」
「結構前から、かな」






さらりと言ってのけた相棒に、京一は開いた口が塞がらないらしい。
同じように、吾妻橋達も間の抜けた顔でぽかんと龍麻を見上げていた。



数秒たっぷりと固まった後、状況諸々を理解したのだろう、京一の顔が蛸宜しく真っ赤になる。

顰め面ばかりしている事が多いと思っていたら、結構表情豊かなのだ。
よく動く表情筋でコロコロと変わる面持ちを、龍麻はとても気に入っていた。
クスクスと笑って歩み寄ると、赤い顔のまま、慌てて手元の本を閉じる。


真新しい紙のブックカバーに覆われたそれが、教則本であると、龍麻はもう気付いた。
それでも隠そうとする京一が無性に愛しくて、龍麻は京一の目の前にしゃがむ。






「もう隠さなくてもいいんじゃないの?」
「なッ…べ、別に……ってオイッ!!」






焦っている隙に、京一の手元から本を攫う。
パラパラと捲ってみればやはり思った通り、自動車教習の教則本だった。







「返せ!」







龍麻の手から本を奪い返した京一の顔は、耳まで赤くなっている。
それに気付いてしまったら、睨まれたって怖くもなんともない。
照れ臭いのだと、判ってしまうから。


口元が緩むのが抑えられなくて、京一に益々睨まれる。







「京一が勉強なんて珍しいと思ったけど……京一、バイク乗りたかったの?」
「……なんでお前に教えなきゃいけねェんだよ……」
「京一の事だったら、なんでも気になるから。教えてくれるんなら、教えて欲しいよ」







そっぽを向いた京一の横顔に言うと、余計に京一の耳が赤くなった。

教えてくれるよね、と顔を覗き込むと、京一は龍麻のその視線から逃れるように顔を背けた。
その向けた顔の先には、成り行きを見守っている舎弟達がいて。







「……お前等、ちょっとあっちに行ってろ」
「はい?」
「いいから行ってろッ!!」







睨まれて、吾妻橋達は慌ててその場から退散した。

とは言っても、頭上の端の上から気配は動きを止めたが。
声が聞こえるか否かは判らないが、それ以上は移動しないつもりらしい。



龍麻が京一を見遣ると、がしがしと乱暴に頭を掻いている。
耳まで赤くなっているのがなんだか可笑しくて、龍麻はじりじりと京一との距離を縮めてみる。

そっぽを向いた京一の顔を、回り込んで覗いてみる。
が、視線に気付いた京一は、また明後日の方向を向いてしまった。
顔を見られたくないのは、やはり照れているからか。


京一は龍麻の顔を見ないまま、









「―――――――龍麻」









聞こえるか聞こえないかの声で、龍麻を呼んだ。


何? と問い掛けの形で、聞こえていることを伝える。








「お前は、フラッといなくなるだろ」
「………そう?」







なんの話だろう、と思いつつ、龍麻は京一の言葉に首を傾げた。
そうだろ、と押されるように言われたが、龍麻自身にはよく判らない。







「この間だってそうだろうが。オレが……気にかけてやってんのに、お前と来たら、あんな場所であんな事になってて……」







ああ、あの子の時の事か――――と、ようやく気付く。
やっぱりそれが発端だったのかと。







「うん。ごめんね、京一」
「…とか謝っときながら、またフラッと何処か行くんだろうな、お前は」
「しないよ、そんな事」
「どうだか」







どうやら、あの一件でかなり信用を失くしたらしい。
無理もない、だって京一は、あの時の不自然な点に気付いていたのだから。







「吾妻橋にバイク出させるまででも、苛々してたんだ」
「そう」
「早く行かねェと、どうなるか判んねェだろ」
「うん」
「なのに何処にいるのか判んねェとか……」
「だよね」







自分だって、京一が途端に姿を消したら探し回る。
京一の強さは知っているから、大丈夫だとは思っていても――――やはりこの目で見なければ安心できない。

《力》持つ者であるとは言え、その体はごく普通の人間と同じなのだ。
多少打たれ強くはあっても、皮膚が裂ければ血が流れるし、その血が失われれば死んでしまう。
一人で鬼と闘って、万が一のことがないとも言えない。


龍麻があの結界内にいる間、京一はどんな心境だったのだろうか。
掴めない相棒の氣を捜して。



隣にいるなら、傍にいるなら、何も不安はないけれど。













「――――…オレの見てねェ所で、あんな事になってんじゃねェよ……」





其処にいなきゃ、助けることも出来ないじゃないか―――――――















辛うじて掴んだ気配は、酷く稀薄で擦れたもので。
舎弟を引っ張り出して巻き込んで、手掛かりと言えば自分自身の勘と僅かに感じる気配だけ。

微かにしか感じることの出来ない気配に、脳裏を過ぎったのは在り得ない、けれども絶対にないとは言い切れない景色。
何もないのならそれで構わない、余計な心配をさせるなと一発殴ってやれば気が済むから。
でももしも殴ることすら意味がなくなっていたら――――――


吾妻橋を急かしながら、募るのは焦燥ばかり。
その吾妻橋を捉まえるまでにも、京一の焦りはあったのだ。
早く、早く行かなければならないと。
早く見つけなければならないと。

理屈ではなく本能的に感じていた。
あいつなら大丈夫だと言い聞かせても、意味がない程に。







「見つけりゃお前は血塗れで……ぶっ倒れやがるし」







抱えた時にヌルリとした赤黒い液体に触れて、間に合わなかったのかと思った。
血の気を失って意識を飛ばした相棒に、まさかと思った。

あの時、意外に冷静でいられたのは、奇跡だったのかも知れない。








「もっと早く見つけてりゃ………」








もっと早く。
もっと早く。

誰よりも早く。


気持ちばかりが急いて。
どうしてもっと早く動けないのか、仕様のない話でも腹が立った。





手の中の教則本を握り締めると、真新しかったブックカバーがくしゃくしゃと音を立てた。
その紙の音に、沈みかけていた自分の思考に気付いたのか、京一はがしがしと頭を掻いた。

とにかく、と話を無理矢理切り替えようとする声は、幾らか上ずっているようにも聞こえる。
それが照れている時の声だと、龍麻は知っている。







「とにかく、そういう訳だからな。毎回吾妻橋を引っ張り出す訳にも行かねェから、自分でバイクでも乗れりゃと思って……」







ブツブツと続ける京一は、また耳まで赤くなっている。
こっそりと横顔を覗いてみると、案の定、顔に血が上っていた。

その横顔に顔を近付けると、接近に気付いた京一が逃げるように身体を退こうとする。
肩を捉まえてそれを制し、龍麻は益々京一に顔を近付ける。
自分の宣告の告白と相俟ってか、京一は更に顔を赤くしていた。






「それってつまり、僕の為?」
「なッ……バ、バカ言えッ! そんなんじゃねェッ!」
「違うの?」






半ば確信があって言った台詞だったが、返って来たのは否定の言葉。
じゃあ何、と続けて問うと、京一はギリギリ歯を噛んだ後、また視線を逸らし、









「オ―――オレ、が、そうしたいだけだッ! お前の為なんかじゃねェッ!!」








真っ赤になって怒鳴るように告げられた言葉に、浮かぶのは笑み。







「何笑ってんだ!」
「なんでもないよ」
「じゃあ笑うなッ!」
「無理みたい」






なんでだよ、と睨む相棒を、龍麻は微笑んで見つめ返す。



だって仕方がないじゃないか。

傍にいないと、早く捜しに行きたくて。
その為に似合わない“勉強”を始めて。
その切っ掛けは、フラリといなくなる相棒を早く見つけ出したくて。


――――――つまりは、龍麻の姿が見えないと、京一は不安になるという事で。







(自惚れかも、知れないけど)







嬉しいと思ってしまう。
自分の事で、京一がそんな風に必死になってくれるのが、無性に嬉しくて仕方がない。







「僕も付き合うよ、京一の“勉強”」
「……どーせ止めろっつっても聞かねェんだろ…」
「だってずるいよ」







龍麻の言葉に、京一はどういう意味だと首を傾げる。
龍麻は笑顔のままで、その疑問に答える気はなかった。



――――――ずるい。
それは、吾妻橋達の事だ。

自分に似合わない“勉強”を始めた京一が、茶化されるのを避けて、それを隠そうとしたのは判る。
一人でやってもどうせ長続きしないと考えて、吾妻橋達を引っ張り出したのも、容易に想像がつく。


でもやっぱり、最初に自分の所に来て欲しかった。
……それこそ、京一にとっては一番隠したかった相手でもあるのだろうけれど。




龍麻の言葉の意味が判らず、不思議そうな顔をしている京一。
なんでもないよ、と言うと、胡乱げな目を向けられた。
言う気がないのはどうやら判ってくれているようで、追求はなかった。













行くなと縛ることはしない。

止めろと留めることもしない。


行くのなら行けばいいと、束縛しないのが君らしくて。





追い駆けてやるというその言葉が、嬉しかった。


















アニメ第一幕十一夜では吾妻橋をアッシーにしてたのに、第二幕六夜で自分でバイク運転してた京一。
時間的にはバイク免を取るぐらいの余裕があった筈なので(9月〜12月?)、隙間を捏造してみました。

京一は実技は一発OK出そうだけど、教習の方は時間かかりそうだなーと……
吾妻橋の読んでる問題は、実際に効果測定で出てくる問題です。
“〜以外の場合”って問題嫌いです……(問題じっくり読まないから(爆))


実はめっちゃ難産でした。書き出してから終わるまで一週間。日々書き直し。
京一が中々白状してくれなかったんだよ…!
ツンデレって難しいですね(普段はぽけぽけした子ばっか書いてるから…)

そして長いね。区切れるトコがなかった…

第六夜【聖夜は微笑まない】



アニ魔人の世界はクリスマスのようです。
《外法編》で最後に出ていた車椅子の男の子が出てきました。
うーん、秋月じゃなかったか……って事は村雨とかも出てこないんだなぁ。ちょっと残念。

シーン変わってイっちゃった人たちが登場。
この辺は完全に斜め見してます。だって京一も龍麻も出てこないんだもん。
でもバリバリ複線ですね。
男の腕に映った奇妙な手形の痣(みたいなもの)とか。携帯電話握り締めてるとか。



カットがまた変わって、母と公衆電話で話をしている龍麻。

……どうでも良い話、結構アニ魔人の世界では携帯電話は普通に普及してるようなのに、なして龍京二人は持ってないんだろーか。
京一は家に帰ってないから、仮に持ってたとしても止められてるとかで使えそうにない気もしますが(笑)。
龍麻は両親に遠慮したのかなぁ。

龍麻のお母さん、龍麻の友達のことえらい気に入ってくれたみたいだな。
あのお母さん可愛いなぁ……v

龍麻の補習は最早お決まりになってるみたいだな(笑)。
編入試験の点数はトップクラスだったつーのに……京一とつるんでるからー(愛)vv

受話器を元に戻そうとして、落としてしまう龍麻。
これは、禍王須に反応したのかな?
でもなんでもなさそうだったので、構わず受話器を元に戻します。



バスの中のお父さんとお母さんの会話が可愛いv
前に送った苺は、やっぱ皆で食べたのね。
10分でなくなったのか……育ち盛りの高校生はよく食うねぇ。

父の個展のチラシを皆に配ってる龍麻、いちいち「ハイ」って言ってるのが可愛いです。
嬉しいのね、やっぱり。京一もちゃんと受け取りましたv じーっと見てたけど「…よく判んねぇな…」とか思ってんのが関の山かと(笑)。
醍醐の考えにも笑う。「これは…筑前煮を盛るのに最適!」って、アニメの醍醐の思考回路って可愛いなぁ。

でもって、マリィ登場。めっちゃ渋い顔してる京一……
龍麻、やっぱマリィに懐かれたか…
つーか、前回から何処にいたんだろうなぁ、マリィ。龍麻の家に転がり込んでるとか、この勢いならありそうだな。葵のところではないだろう…。
京一が妬くよ、龍麻!

マリィに厳しく当たる京一。
まぁ、《外法編》では敵だったし。
アニメの京一の性格考えたら…というか、普通の反応だろうな、コレは。




場面変わって【天龍院高等学校】。
……ゲームはこの辺りどうなってたっけか? こんな名前の学校あったかな……

車椅子の少年が登場。
普通の人に混じってバスケって…すげーな、この人
。結構明るい性格で、皆からも好かれてるようですが……バリバリ複線だなー、この辺り。



また場面が変わって桜ヶ丘中央病院。
看板拭きをしている嵯峨野ですが……此処って、病院の何処…? 横道?
病院のカットはいつも俯瞰で全体図だったからなぁ…画面奥に建物があるのが不思議でならん(汗)。

其処に、以前嵯峨野を苛めていた人物達がやって来る。
もう自分は大丈夫だと思っても、やっぱり怖いよね、こういう連中に逢うの……。

病院内で患者が暴れ出し、岩山先生と舞子が梃子摺ってます。
「盥回しにしていないで、とっととうちに連れてくりゃ…」って岩山先生が言ってますが、この病院が霊的治療もしてくれるって、どれぐらい知られてんのかなぁ…。
ゲームに至っちゃ、片方は産婦人科だったし。普段は結構寂れてるみたいだし。
その筋では有名って感じなのか。



複線バリバリでシーンは変わって、女の子組。
龍麻の母にプレゼントをする事に。


でもって京一と醍醐は、マリィをコニーさんに押し付け(笑)。
マリィの思い込みっつーか、おませさんっつーか……いやもう、可愛いな、この子。
呆然としてるコニーさんに笑いました。
そういや、コニーさんがひきつ星(字が判んねぇよ!)の一人だって、京一達は知ってんのかな?
拳武編の後で聞いたのかな。でないとマリィ預けられないよなー。

「火力はどのバーナーよりも」って京一が皮肉気味に言うのに対して、醍醐が笑顔で押し付けてくのがなんとも……
アンタ、真面目なのにその変ざっくりしてんのね…

そういや、京一と醍醐が二人でいるのって、アニメ始まって以来これが初めてなんじゃ……
京一はいつも龍麻の横だったしねー。
この二人って中学時代からの付き合いなんだよな。なんだか不思議な感じがします。



バス乗り場に向かう途中の龍麻、事故に遭いかけたリュウジを助ける。
感謝を言いつつ、時折リュウジの声に暗い色が灯るのが今後を示唆してますね。



バス乗り場で両親に不審な男が接触。
疑わないのは、人が好いからか……こんな人達をこのヤローはッッ(怒)!!

龍麻は会場前に到着。そわそわして、やっぱり楽しみだったんだな……
雪だるまを作るのを思いついて、嬉しそうな笑顔が…繰り返して見ると、此処のシーンが痛々しい…

人気の無い路地で、ようやく違和感に気付くご両親。
田舎から出てきた人ってこういう感じなのかな。
いや、どっちにしてもこの野郎が悪いんだけども!!

雪の中で待ち続けている龍麻が……
三つ並んだ雪だるまは、両親と自分をイメージしたんだろうな。
もう直ぐこうやって三人並べる筈だったのに……





CM挟んで、雪に降られ続けている龍麻。
もう個展が始まってるんだったら…どれぐらいこうしてたのかなぁ。
雪だるまも埋もれちゃって……




御厨が登場し、龍麻は警察へ。
母の遺体に触れようとして止めたのは、怖かったのかな……
温かかった母が冷たくなったのを確認するのは、そりゃ嫌だよね…

犯人逮捕されたと聞いて、すっ飛んでいく龍麻。
相手がイっちゃってようとなんだろうと、大事なものを奪われたら、殴りたくもなるさ。
キレてゆっくり歩み寄っていく龍麻が…怒りの程を見たような気がします。

男は発狂したまま死んで、龍麻は一発も殴ってなくて……
行き場の無い怒りが、この後龍麻をフラフラと彷徨わせたのかな。
にしても、この状況だと龍麻がこの男を殺したようにも見えるけど(他の奴等は気を失ってたし)…情状酌量って事もあるけど…あーでも御厨はずっと怪事件を追ってるし、殴った痕も首占めた痕もないのは調べたら判るだろうなぁ。
でも一発でも殴らなきゃ龍麻は気が済まなかったんじゃないかと思う。
あれだけ怒った顔見たのは初めてだったよ…



警察署の前で京一と醍醐、小薪と葵もやって来る。

龍麻のことも心配だけど、自分の両親や家族が何より心配、という小薪は、ホントに普通の女の子な感じがします。
今後誰が、と思うとね……

「やめろ!」って京一が言ったのは、どんな気持ちがあったんだろう。
不安を口にすると本当になりそうだから、とか。
自分も判ってて飲み込んできた事だったとか。
改めて誰かの口でそれを再認識させられるのは辛いだろうしなぁ。




龍麻が警察署から出てきて、最初に声をかけたのは京一。

……すんません、真面目なシーンだけど「よっしゃぁああ!」とか思いました(爆死)。
だってこういう時、皆なんて声かけていいか判んないと思うのよ。
でもって最初に誰が声をかけるかなって…葵が寄り添おうとして押し退けた瞬間、どーも葵が苦手なモンで…よかったーとか思ってしまった……

一人で何処かに行こうとする龍麻を京一が追っかけて、ああOPの探し回るシーンは此処なのかなーと思いました。

でもって葵は押し退けたのに、京一相手だと其処までしないんだな、龍麻……
振り払うんじゃなくて、解かせた感じがします。
龍麻の異変に気付いて力が緩んだ隙に、って感じで。

そのまま去って行く龍麻を呆然と見送る京一。
振り払われたのは初めてだったんじゃないかなぁ、京一って。
肩組んだりとかのスキンシップは多かったと思います。
色んな意味で此処はショックだっただろうな。




アン子の部屋には、チラシと龍麻のお母さんへのプレゼント。
クッション抱えて泣いてます。

龍山、道心にも連絡が入って、悔しげに床を殴る道心。
龍麻を預けて、面倒見てもらった人達だもんな。悔しいわ悲しいわ…
その裏で誰かが(柳生にしろ、そうでないにしろ)手を引いてるって言うのも判るだろうし。二重で悔しいだろうな…




カラオケボックスで盛り上がる人たちと、リュウジ。
いや、もう、怖いわこの子……今後どういう風に龍麻に近付いていくのか…






如月骨董品店に集まったメンバーの中、龍麻と京一がいません。
京一、連絡もつかないそうです。
嵯峨野の真面目な話が始まるのですが、ワタクシ、頭の中は京一で一杯です。


やっぱ龍麻を探しに行ったんだろうなーと思ってたら、やっぱり行ってました! バイク一人で乗って!!

以前は吾妻橋をアッシーにしてた京一ですが、今回は自分で運転してます。
吾妻橋を頼れる事態ではないとは思ったのでしょうが、それならそれで、なんで以前も一人で運転しなかったのか……
話が進んでる間に自動車学校行ったのか? 自分で運転できれば、わざわざ吾妻橋に頼む事もないし、その方が手っ取り早いし。

龍麻がいないと、いてもたってもいられないのかー。愛だなーv


バイクで突っ切っていく京一が格好良いです。




何処かのクラブみたいな所で、禍王須を探して荒れる龍麻。
そのまま殺すかと思った……!!

京一が現れて、荒れる龍麻に「そんなに戦いてェのか」。
この後の「邪魔するな」「嫌だね。邪魔してやる」って遣り取り、好きです。
余分な会話一切無し。


葵が乱入して、ケンカは中断。
うーん……思う存分殴りあった後なら、龍麻もちょっとは落ち着いてたかも知れないのに……

突き飛ばされた葵に慌てて京一が駆け寄った時、龍麻がショック受けたような顔してた気が……
京一に責められて、耐え切れない顔で駆け出したりとか。
あれは、葵を突き飛ばしたことへのショックなのか、それとも駆け寄った京一へか。
やっぱ嫉妬!?(フィルターが外れないッ)






この後、京一は龍麻を探して東京中を走り回るのでしょうか。だったら嬉しい。

話を聞いていない京一は、禍王須云々よりも、まず龍麻の事しか考えてないだろうし。
今のまま何処に行くのか判らない龍麻を放っちゃ置けないだろうし。

要所要所で葵がヒロインしてますが、それは完全スルーで(爆)。
それよりも龍麻のことしか考えてない、追い駆けてばっかの京一の方が私にとっては真のヒロインッ!



木刀じゃなく、拳で殴りあうのを選んだ京一に愛を感じます(違うだろ)。
普段から拳法を使う龍麻に、剣が自分の獲物の京一が敵うかっていうと、到底無理だと私は思います。
幾ら京一が不良で色んな連中とケンカしてても、得手としてるのは木刀で、拳じゃないし。

でも、殴る。
勝つつもりはなくても、下手したら……危なかったと思うなぁ……


んでまた、どうやって場所を突き止めたんだろうね、京一…。
色んなトコに色んな知り合いがいそうだから、伝辿ったのかな。ああいう場所なら、行き着きそうだし。




龍麻がフードを被る時って、周りを遮断する時なのか? 今回、後半はずっとフード被ってたしなー……







あー……この後龍麻はどうすんだ…そして京一、追いつけるのか!?

2nd,OP【Player】






ちょっと待ってくれ完全龍京じゃねぇかァァアァァァ!!!!!






今回で《宿星編》に突入とゆー訳で、OPが変わりました。


最初の映像が荒廃しゆく東京、崩壊した東京をイメージしたそうで。
最後のカットで龍麻と京一が見ていた景色が、主にそんなだったそうです。

《拳武編》は人々の交わりかなぁ……
四神の他、龍麻達が関わってきた人々のカットが入ってたし。
アン子、ごっくんクラブ、吾妻橋、嵯峨野、舞子……だったかな。六道もいたっけか。



さて《宿星編》に入って、OPの歌も変わって、益々新章突入という感じな訳ですけども。






…………すっげー龍京……!!






前回のOPのメロディは出だしから荒廃した感じがありましたが、今度のイントロは長調なのに寂しい感じがします。


水没した東京。その向こうに青空。
雪の降る街をふらふらと彷徨う龍麻。消えたり映ったり、稀薄な存在。それを追い駆けてくる京一。かなり走ってきたらしく、肩で呼吸。見失って少しの間佇み、影(気配)を感じてまた顔を上げる。
明かりのない暗い階段を下りていく龍麻。存在が塵になって消えて行く。
舞散る花びら。枯れた桜の下、左から醍醐、小薪、京一、美里、如月。京一だけが座り込んでいる。
花びらが蝶の形に集まり、闇色の天へ昇る。

幼年からの龍麻の連続カット。幼年期、幼少期、修行時代、転校、京一との衝突。日常の龍麻。カメラ目線で柔らかく笑う。
仲間達の写真、中心に京一と龍麻の2ショット。

炎の背景から浮かび上がる、リュウジ。雪の降る中、遠ざかり消える龍麻の両親。
暗闇の中で苦しみ悶える人物(誰だか判りません(滝汗))。頭を抱え苦しみ、殻を破るように巨大な生き物に変生。泳ぐように水面を模した天へ。


ガラス片のように光る雪。壁に血、背を向けて立ち尽くす龍麻。
十字架の立ち並ぶ地、背中を向けて佇む葵。空は青。
カメラを見つめるアン子。

緋色に光る天を仰ぐ如月、寂しげな表情。
緋色の背景、睨むアラン。
緋色の空を背景に、背に羽を輝かせるマリィ。

傷付いた拳を握り締める醍醐。
青空を背に、手を差し出す小薪。
泣き叫ぶ葵。
僅かに振り返り、寂しそうに笑みを透く京一。空は青。


草原、空に降り頻る宿星。その中心にいる龍麻。
走ってくる京一。何かに気付き、目を瞠り立ち止まる。何かを叫ぶ京一。
暗闇の中、淡く浮かび上がる桜の下に佇む影と、立ち尽くす京一の背中。風が吹き、また走り出す京一。
舞散る桜、龍麻のアップ。振り返り、儚げに微笑む。
走る京一、俯瞰で急速に遠退いていく。

咲き誇る桜と、舞散る花びら。欠けた月。





………カット追い駆け実況中継になってしまった。


いやだってもうアレさぁ……! 最後に全部持っていかれたんだって、ホント……!!
龍京スキーとしてアレはッ、あれはもうッッ!!


前回までのOPと同様、《宿星編》のネタバレ要素ふんだんに盛り込んでありますが、このまんまで行くと龍麻とさよなら……ってな事にはならないよねッ!?

京一は最初から最後までずっと龍麻を追い駆けてました。
普通、こういうのってヒロイン役のする事なんだろなー…と思いつつ、じゃあやっぱ京一がヒロイン!? とか腐った思考回路に到着(爆)。
だって最後のカットなんか特に…! 置いて行かれて泣きそうになってるようにしか見えないッ!

龍麻の連続カットや写真のシーンなんかは、他の人差し置いてちゃっかり京一がど真ん中にいるのが!


もうこのOPだけで二、三本は書けますぜ、俺(威張るな)。




龍京以外を語りますと、小薪がやっぱり可愛かったです。
あの差し出した手は、醍醐に向けられたものなのかな。青空バックがよく似合う人だ。