[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
普段はあんなに威嚇するのに、
寝ている時は無防備なんて。
……気紛れだねェ、本当に。
京一、最初は座布団を枕にして寝てたんです。
それを八剣がころんと転がして、膝枕。
起きるかなーと思ってたら、起きずにかーかー寝てる京ちゃん(笑)。
八剣×京一でほのぼの描きたいと思って、こんなの出ました。
なんとなく、八剣の部屋は畳だと思ってます。
……龍麻の部屋も畳の設定にしてなかったか、自分。
線太いな。線画、A5サイズで描いたからな(細い時はA4に描いてます)。
普段はあんなに威嚇するのに、
寝ている時は無防備なんて。
……気紛れだねェ、本当に。
京一、最初は座布団を枕にして寝てたんです。
それを八剣がころんと転がして、膝枕。
起きるかなーと思ってたら、起きずにかーかー寝てる京ちゃん(笑)。
八剣×京一でほのぼの描きたいと思って、こんなの出ました。
なんとなく、八剣の部屋は畳だと思ってます。
……龍麻の部屋も畳の設定にしてなかったか、自分。
線太いな。線画、A5サイズで描いたからな(細い時はA4に描いてます)。
拍手御礼ログはこちら。
短編 ↑old ↓new
真実となりえた虚構、虚構となった真実
抱えて一人、生きていく。
剣心、左之助
兆し
今はまだ、この手の届く場所で。
左之助一家、幼少期(菜々芽捏造)
未来へ
“帰って来るよ”と、言いたかった。
隊長、仔左之。原作二巻ベース
幼心に、棘一つ 前編 後編
嬉しいのに、羨ましくて。
隊←→仔さの←子克。やきもち子供達。
喧嘩両成敗
どちらが悪い、悪くないなんて、ない。
左之助一家、幼少期(菜々芽捏造
幸せのかたち
一番にはなれないから、せめて。
子克→仔さの。誰にも言わない。
夢-虚像-幻-偶像
追い駆ける背中の、本性は。
隊長×仔さの。ダーク隊長。
迷い路
動かない、動けない、進めない。
隊長→左之助。幽霊。
長編
【草笛】
幼い頃に教えてもらった音色。今もまだ、その音は綺麗にならなくて。
隊長絡みの弱り左之。
壱 弐 参 肆 伍 陸 漆 (幕間一) 捌 玖 拾
【相楽少年記】
身体だけ子供になってしまった左之助。果たして元に戻れるのか?
とにかくチビ左之が皆に構い捲られる話。
神谷道場編 壱 弐 参 肆
誰にも触れさせたくない、けれど。
永遠に繋ぎ止めておく術も、ない。
寒くない寒くない、と子供は言う。
生まれが生まれなだけに、冬の寒さに慣れているのは事実だろう。
それでも素手で雪遊びをすれば指先が悴み、霜焼けになる。
遊んでいる間は気にならないだろうが、後々の痛み痒みと言ったら。
それを判っていても遊びたがるから、子供が子供たる由縁なのか。
積もり積もった雪の中で朝から遊んでいた子供が二人、それにつられた大人が数人。
子供の片方は早々に根を上げ、雪遊びで感覚のなくなった手を湯に浸けていた。
大人もちらほらと湯に当たっていたが、子供のもう片方は遊びっ放しだ。
「左之助、そろそろ終わりにしろよ」
克浩や隊士達が幾ら言っても止めないので、案の定、お鉢が回ってきた。
ぴくりと反応した左之助は、取り合えず手に持っていた最後の雪球を勢い良く投げ、振り返る。
「まだ遊び足りないとは思うが、な」
「や、気ィ済みました!」
言って、左之助は冷たくなった手に息を当てる。
指先が真っ赤になった手は、それだけでは感覚を取り戻してくれない。
克浩が桶を持って立ち上がる。
最初は湯気を立てていたそれは、今はすっかり冷えて水になってしまった。
ちょっと待ってろよ、と克浩が言って、宿の奥へと歩いて行く。
それに短い返事だけをして、左之助は縁側に上がった。
「左之助、おいで」
縁側の縁に腰を下ろそうとした左之助に手招きする。
左之助はしばしきょとんとした顔をしたが、素直に此方に近付いてきた。
縁側よりも部屋の中の方が暖かい。
火鉢もある。
障子戸を閉めるように言うと、すっかり部屋の中は温もりだけで閉じ込められた。
自分の直ぐ前に座るように示すと、これも素直に言う事を聞く。
間近で見た左之助の手は、赤く、触れれば酷く冷たくなっていた。
「随分遊んだな、左之助」
「そっスか?」
「手が冷たい」
「隊長は、あったかいです」
「それはお前が冷えているからだよ」
左之助の言葉に眉尻を下げて言えば、そうですか? と左之助は首を傾げる。
元気が良過ぎるのも考えものか。
思いながら、相楽は左之助の手を両手で包み込んだ。
「た、隊長、何してんスか」
真っ赤になって慌てる左之助。
いつも自分から遠慮なく手を伸ばしてくるのに、此方がこうして触れると焦る。
今更着にする事でもあるまいにと相楽は胸中で一人ごちた。
克浩が帰ってくるのを、まだかまだかと言うように、左之助はきょろきょろと首を巡らせる。
閉じ込めた手の中、冷たくなった小さな手。
いつもの熱さが嘘のように、今はまるで凍ったように思える。
だから素手で雪遊びはしない方が良いと忠告したのに。
慣れているから平気です、なんて言って、飛び出していくのだから困ったものだ。
包んだ手の温もりを分け与えるように、擦る。
左之助はまた慌てた顔をしたが、結局何も言わなかった。
手が酷く悴んでいる事に、ようやく自覚が沸いたらしい。
とたとた足音がして、克浩が戻ってきたのが判った。
左之助がそれに気付いたのと同時に、手を離す。
一瞬、左之助の手が彷徨ったのは判ったが、気付かない振りをして障子戸を開けた。
「すいません、隊長」
「いいや」
「ほら左之、早くこれに手浸けろ。足も出せ、蒸すから」
運んできた湯に手拭を浸しながら、てきぱきと指示する克浩。
左之助は素直にそれに頷いて、足を克浩に預け、桶の湯に手を浸ける。
冷気が部屋に馴染まないうちに、相楽は障子戸を閉めた。
火鉢の傍に腰を下ろし、じゃれあう子供達を眺める。
冷たく悴んでいた手は、もう殆ど子供本来の熱を取り戻しているだろう。
その手を、ほんの束の間、閉じ込めることは出来るのに。
それ以上には進めない。
最後の最後で悩んだお題でした。
婚姻て……(滝汗)!!
隊長、結婚してるもんねぇ。
照さん関連の話もいいかと思ったけど、如何せん資料が見付かりませんでした(泣)。
この手がいつまで此処に在るのか。
この手が、いつまで届くのか。
不安に思うよりも、先に。
子供特有の熱が、手袋越しに伝わってくる。
同じ子供でも、克浩はこんなにも熱くはなかったと思うのだけれど。
でも、この子供の手が冷たい事も想像がつかなかった。
恥ずかしそうに照れ臭そうに、でも嬉しそうに、子供らしい力で握られる、己の手。
決して綺麗とは言えない自分の手を、宝物のように包んでくれる、小さな掌が愛しかった。
見下ろせば、見上げる瞳とぶつかって、
「寒いっスね」
その言葉に、そうだなと返す。
寒い。
でも、繋いだ手は暖かい。
吐く息が白くて、それが益々体感温度を下げるような気がした。
「早く、春になって欲しいっスね」
「…そうだな」
春になれば、山の行軍も幾らか楽になるだろう。
でも、その頃になっても、繋ぐ手は変わらないのだ、きっと。
「克が寒い寒いって、煩いんですよ」
「お前は、寒くはないか?」
「オレぁ平気っス」
にっと笑って、寒さの所為か照れ臭さか、紅くなった鼻頭を掻く。
繋いでいた手を、ぎゅっと握れば、嬉しそうに握り返してきた。
握れば握り返してくる、小さな手。
まだ子供らしく柔らかさを残す、幼い手。
その手がとても愛しくて。
―――――――でも、きっといつかは手放さなければならないのだろう。
近い日か、遠い未来か、それは知らない。
知らないけれど、いつまでもこうして手を繋いでいる事は出来ないだろう。
子供の成長は、遅いようで、早いのだから。
大人になれば庇護など必要なくなるし、左之助も己の道を探すようになる。
今は盲目的に自分の事を慕ってくれるけれど、その内、もっと外の世界を見るようになる筈だ。
出来る事なら、それを妨げてしまいたいと思う自分は、なんて身勝手なのか。
いつかこの手は大きくなり、必然、相楽の手から離れていくだろう。
それを、いつの間にか惜しく感じて、このままでいたいなんて。
「隊長?」
不思議そうに呼ぶ声に、なんでもないよと微笑んだ。
左之助はきょとんとして首を傾げる。
そんな左之助の右目の上、瞼に口付けを落とす。
「隊長、どうかしたんですか?」
触れ合い程度にしか、意味を理解していない子供。
なんでもないよともう一度言って、また口付ける。
左之助はくすぐったそうに笑って、繋いだままの手にまた力を込めた。
いつまで、一緒にいられるだろう。
いつまで、この手を繋いでいられるだろう。
出来る事なら、ずっと離さないでいたいと願う。
左之助は“ずっと一緒にいる”ともう決定事項的に思ってるかと。
まだまだ子供なので。