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届かない
遠くて遠くて
見えない君に届かない
だけどもう少しだけ待っていて
きっと君の所に行けるから
- 新学期 -
夏休みが終わった。
また学校が始まった。
夏休みの間に山々を駆け回った子供達は、めいめいそれぞれの思い出話をしている。
あの虫、捕まえたよ。
あの魚、釣ったぞ。
あの木、登れたよ。
此処では、男の子も女の子も、皆よく山に登る。
そんな中で、龍麻だけがいつも麓で地面にお絵描きしていた。
だからいつも、休み明けは教室の隅で皆の話を聞いているだけ。
その時も龍麻は自由帳に絵を描いていて、皆は龍麻に話しかけなかった。
それはないがしろにしている訳ではなくて、お互いが自然にそんな距離になってしまったのだ。
だけど、今年は少し違う。
夏休み前よりもずっと日焼けした龍麻に、クラスの女の子が聞いた。
「ひーちゃん、何処かに行ったの?」
龍麻の父は陶芸家で、時々、この田舎から遠く離れた場所で個展を開く。
母も龍麻も、それについて行く事はあって、だから日焼けしたのはその所為だろうと女の子は思っていた。
子供達の世界は狭い。
心は何処までも自由に飛んで行くけれど、足はそれに追い付かない。
そんな狭い世界を飛び出して行った子がいたら、外にどんなものがあるのか、好奇心が止まない。
何処で何を見てきたのか、何処にどんなものがあったのか、聞いてみたかった。
だけれど、龍麻は何処にも行ってないよと首を横に振る。
「そうなの?」
なぁんだ。
女の子は少し残念そうに言った。
その顔に、行ったって言った方が良かったのかな、と龍麻は思う。
でも、何処にも行っていないのに、行ったなんて言えなかった。
女の子は、友達の所に戻って行った。
夏休み前と変わらない自分の席に座って、龍麻は自由帳を開いた。
毎年、夏休みの間に丸々一冊分は埋まってしまうのに、今年は夏休み前から殆ど進んでいない。
一番最後に描いていたページの絵は、描きかけのままになっていた。
いつ描いたんだろうと考えて、夏休みに入って間もない頃だったと思い出す。
―――――どうしてその絵が完成しなかったのかなんて、直ぐ判った。
日焼けしたのも、この絵が完成しなかったのも。
あの麦わら帽子の笑顔に出会ったからだ。
思い出すと、なんだか胸の中がぽかぽかする。
それから、ほんの少し、きゅうと締め付けられる感じがする。
麦わら帽子の笑顔の記憶は、夏休みの最初の方から、終わりの方まで、ずっと続いて途切れない。
山の麓に川のほとり、まだ続いている蝉の声、夕方に飛ぶナツアカネ。
一つ思い出せば溢れるように次から次へと浮かんできて、一番最後に、泣きそうに笑う顔。
その顔で、胸がきゅうと締め付けられる。
(でも、笑ってくれた)
笑って手を振ってくれた。
泣きそうだったけど、笑ってくれたのは本当。
あの時、もしも間に合っていなかったら、笑顔も泣き顔も見れなかった。
何も言えずにさよならになったら、こんな風に夏の終わりを迎えられなかった気がする。
夏の終わり、久しぶりに一人で過ごす日々に、自分の方が泣いていたと思う。
あの笑顔を見れたから、やっぱり時々寂しくて泣きそうになったけど、泣かなかった。
最後の言葉をちゃんと言えたから、ちゃんと聞くことが出来たから、寂しいけれど悲しくなかった。
描きかけだった絵が完成して、龍麻はページを捲った。
真っ白な二ページ。
思いつくままに絵を描いた。
龍麻が描くのは、いつも大抵、忍者の絵。
だけどなんとなく、この時は違っていた。
男の子が龍麻の席の前を通りかかった。
その目が龍麻の絵に留まって、男の子の足が止まる。
「ひーちゃん、それカブトムシ?」
いつもはよく判らない(少なくとも、この男の子にとってはそうだった)ものばかりを書いているクラスメイトが、今日は違うものを描いている。
常と違うものを見つけると、なんだか興味が湧いてくるもので、男の子は龍麻に聞いてみた。
龍麻の頭が少し揺れた。
そろそろ顔を上げると、いつも話しかけて来ない男の子だったから、びっくりした。
男の子はそんな龍麻に気付かずに、自由帳に釘付けになっている。
「ひーちゃん、カブトムシ?」
同じことを聞いてきた。
龍麻は頷く。
「うん」
「ひーちゃん、絵上手だね」
隣から声がして、其処には女の子がいた。
絵が上手だと先生にも褒められていた子だった。
上手だと言われた。
なんだか顔がぽかぽかしてくる。
嬉しかった。
しげしげ絵を眺めて、男の子が言った。
「なあ、クワガタ描ける?」
「……判んない」
龍麻は首を傾げた。
描いたことがない。
このカブトムシだって、龍麻は初めて描いたのだ。
麦わら帽子の笑顔と一緒に浮かんできた、夏休みの思い出。
あの子が捕まえて見せてくれた、夏の宝物の記憶。
あの子はクワガムシも捕まえて、見せてくれた。
蝉もトンボも、チョウチョも捕まえて、一匹一匹種類と特徴も教えてくれた。
お陰で、夏休み前はちっとも判らなかった虫の種類や特徴に、龍麻は随分詳しくなった。
描いて描いてと男の子が言うから、描いてみた。
「おーッ、すげぇ!」
「なに、なに?」
「どうしたの?」
「何がすげぇの?」
男の子が大きな声で言うものだから、他の子達が集まってきた。
龍麻が皆に囲まれるのは、随分久しぶりのことだった。
人数が少ない田舎の小学校でクラス変えなんてものはなく、毎年児童は持ち上がりのクラス編成。
今よりもっと少なくなれば、学年の枠もなくなって、皆同じ教室で過ごす事にもなるだろう。
つまりは、それ位の人数しかこの学校にはいないのだ。
だから、一年生の頃から一人で過ごす事の多い龍麻を、今になって改めて輪の中に誘う子はいなかった。
ひーちゃんはお絵描きが好きだから、邪魔しちゃ駄目だよ。
そう言って、龍麻を一人残して、皆外で遊ぶようになって行った。
それがいつの間にか、こんなに沢山の子に囲まれている。
「すごーい、ひーちゃん上手!」
「ひーちゃん、ちょうちょ描ける?」
「…たぶん」
「描いて描いて!」
女の子が飛び跳ねて言った。
龍麻が思い出すチョウチョは、麦わら帽子の男の子が、一番最初に捕まえてくれた青いチョウチョ。
鞄の中から色鉛筆も取り出して、龍麻は自由帳に記憶の形を描いていった。
「ひーちゃん、セミは? セミ描ける?」
「わかんない。でも、描けるかも」
「じゃ、後で描いて!」
蝉は難しい。
でも、特徴は覚えてる。
チョウチョの羽に青い筋を入れる。
男の子が、見た事ある、と言った。
「これ、山で見たぞ」
「名前は?」
「知らねえ」
友達の問い掛けに男の子が首を横に振ると、龍麻が代わりに答えた。
「アオスジアゲハって言うんだって」
青い筋以外の所を黒く塗る。
黒い羽の中、青が綺麗に光っていたのを龍麻は今も覚えている。
「ひーちゃん、虫好き?」
隣の女の子が聞いた。
龍麻は、首を傾げる。
好きか嫌いかと言われても、直ぐに答えは出て来なかった。
夏休みを過ごす前は、どちらかと言えば苦手だった方で、チョウチョはともかく、他の虫は殆ど触れない。
カマキリなんて近付くのも怖いくらい。
だけれど、今はカマキリだって触れるし、蝉の鳴き方だって判るし、飛んでるトンボの種類も判る。
その楽しさを教えてくれたのは、全部全部、あの麦わら帽子の笑顔で。
あの子は、虫が好きなんだろうか。
だから、あんなに沢山知っていて、楽しそうに教えてくれたのか。
だったら、好き、かも知れない。
こっくり頷く龍麻に、だったら早く教えてくれよ、と男の子が言った。
「夏休み、皆で虫取り合戦したんだぜ」
「ひーちゃんも一緒に来れば良かったのに」
「クマゼミ一杯取れたんだよ」
口々に言う男の子達に、龍麻は小さな声でごめんね、と言った。
行きたかったかも知れない。
でも、行かなくて良かったとも思う。
だって一緒に行っていたら、あの麦わら帽子に逢えなかった。
あの麦わら帽子と何度も一緒に山に登ったけれど、その時、クラスの子とは一度も会わなかった。
多分、登る山が違っていたんだろう。
龍麻があの山の麓で地面にお絵描きしていなかったら、麦わら帽子があの道を通っても、龍麻はあの子と出会っていない。
毎日のようにあそこで絵を描いていたから、毎日通るあの子に会えた。
虫を殆ど知らずにいたから、あの子は楽しそうに教えてくれて、龍麻はその笑った顔が好きだった。
「今度、一緒にトンボ捕まえに行こう」
「ひーちゃん、一度も一緒に言った事ないよね」
「この子、凄く上手なんだよ」
女の子が、男の子の一人を指差した。
指された男の子は、照れ臭そうに鼻柱を掻きながら胸を張ってみせる。
上手って、どの位だろう。
麦わら帽子のあの子と同じ位?
あの子は、空を飛んでるナツアカネを、あっと言う間に捕まえた。
木の上にいる蝉も、自分で登って、自分の手で捕まえられるし、チョウチョもそうだった。
それと同じ位、上手なんだろうか。
キーンコーンカーンコーン。
キーンコーンカーンコーン。
ガラガラガラ。
チャイムが鳴って、教室のドアが開いた。
先生が入って来る。
ガタガタ音を鳴らしながら、皆自分の席に散らばった。
はい皆、おはようございます。
夏休みはどうでしたか?
宿題、ちゃんとやって来た?
黒板の前に立って、先生がにっこり笑顔を浮かべる。
夏休みの間、龍麻は一度も学校に行かなかったから、この笑顔を見たのは随分久しぶりだった。
後で先生に絵を見せよう。
皆が上手って言ってくれたから、きっと先生も上手って言ってくれる。
…でも、先生に見せていたのは忍者の絵ばっかりだったから、初めて描いた虫の絵は、ひょっとしたら下手なのかも。
少しドキドキしたけれど、やっぱり見せよう、と龍麻は決めた。
だって上手だねって言われたら、やっぱりぽかぽか温かくなって嬉しいから。
上手じゃないねって言われたら、どうしたら上手に描けるか聞いてみよう。
「それじゃあ、宿題を集めます」
先生のその言葉を合図にして、教室の廊下側の席、一番前に座っている子から順番に。
黒板の前に置いてある長い机に、端から国語、算数、理科、社会の宿題ノートを並べて行く。
次の子はその上に、同じように宿題ノートを置いて行った。
国語の宿題ノートの反対側の一番端は、自由研究。
龍麻も同じようにノートを出して、アサガオの観察日記を提出した。
「あら、緋勇君。今年は随分日焼けしたわね」
席に戻ろうとした龍麻に、先生がそう言った。
「僕、日焼けした?」
「そうね。なんだか、ちょっと見違えちゃった」
「変?」
「ううん。格好イイよ」
なでなで、頭を撫でられた。
柔らかくって、優しい手。
席に戻って、撫でられた頭に、なんとなく手を置いた。
ぐしゃぐしゃ頭を撫でてくれた人を思い出す。
頭が一緒にぐらぐら揺れるくらい、強い力で撫でられる事もあった。
その隣で、麦わら帽子の男の子は、いつも拗ねたような顔をしていたけれど。
手を繋いだら絶対離さないのを龍麻は知っていた。
宿題を忘れた子は一人もいなくて、先生が良く出来ましたと拍手する。
子供達も、友達が誰も怒られなくて済んで、良かった良かったと拍手した。
龍麻も一緒に拍手する。
先生が黒板にチョークで字を書いた。
“夏休みの思い出”。
皆で手を上げて発表しましょう、と先生が言った。
いつも元気な男の子が、一番最初に大きな声ではいと言って手を上げる。
山で大きなカブトムシを採りました。
川で大きなコイを釣ったよ。
おばあちゃんのお手伝いをして、大きなスイカが採れました。
畑で取れたキュウリがおいしかったです。
夏祭りの盆踊りが上手に踊れて嬉しかった。
あれも、これも。
あの話も、この話も。
皆楽しそうに先生に発表する。
嬉しかった事、楽しかったこと―――――龍麻も勿論ある。
あるけれど、なんて言っていいのか判らなくて、手を上げられなかった。
頭に被った麦わら帽子と、真っ青な空と白い雲。
虫取り網と虫かごと、右手に持った木の刀。
土だらけのシャツと短パンと、足元はいつも雪駄。
毎朝同じ時間に同じ場所に言って、麦わら帽子が来るのを待って。
一緒に地面に絵を描いたり、一緒に山に登って虫を採ったり、探検したり。
夕暮れ空にヒグラシが鳴いたら、本当はもっともっと遊びたいけど、バイバイの合図。
山の中で迷子になって不安になって、帰れなくって泣いたりもした。
祭囃子と提灯の中で、出店のゲームで勝負して、金魚は二人で分け合った。
縁側で一緒に食べたスイカはおいしくて、母のスイカジュースもおいしかった。
頭に浮かんでくる夏休みの思い出は、あれもこれも全部が楽しくて、どれから話そうか迷ってしまう。
……そうしている内に、チャイムが鳴ってしまった。
「遊ぼー!」
「ドッジボールしよう!」
「外行こう、外!」
先生が終わりの挨拶をする前に、男の子達は皆廊下に飛び出した。
いつもの事だったから、先生は怒らなかった。
女の子達と龍麻だけ、終わりの挨拶をすると、先生は教室を出て行った。
「ひーちゃんは行かない?」
髪の短い女の子が聞いて来た。
いつも男の子達に混じって遊んでいる子だ。
多分、今日も男の子達と一緒にドッジボールをするんだろう。
皆と一緒にドッジボール。
今まで一度もした事がない。
外を駆け回るのが嫌いだった訳じゃない。
だけれど、どうしてか、皆の中にいることが出来なくて、気付いた時には一人だった。
どうしたら皆と一緒に遊べるようになれるのかが判らなくて、判らないままずっと一人で過ごしていた。
晴れた日の学校の休憩時間も、一人だけ教室に残って自由帳に絵を描いていた。
休みの日に誰かの家に遊びに行ったりする事もなくて、家で毎日絵を描いていた。
毎年の夏休みは、山の麓の木陰で地面に絵を描いて。
その内それが当たり前になって、皆も誘って来なくなって、龍麻もそれが普通だった。
時々声をかけられても、迷った返事も最後は「行かない」。
どうしていいのか判らなかった。
どうすれば良いのか知らなくて。
どうしたら、どうなるのかも、判らなくて。
校庭の方から、もう皆の遊ぶ声が聞こえて来た。
なんとなくそっちを見たら、真っ青な空と白い雲が一緒にあって。
みぃん、みぃん。
じー、じー、じー。
カレンダーは九月になったのに、蝉はまだ鳴いている。
八月の真ん中よりも小さな声ではあったけれど、山から声は止まなかった。
思い出す。
蝉の声と、水の音と。
時々大人の人が通る山の麓。
麦わら帽子の、夏の太陽みたいな笑顔。
ちょっと強引に、でも楽しそうに龍麻を引っ張った、手。
手と手を繋いで歩いた、夏の空の下。
探してみても、どんなに手を伸ばしても、もうあの手は此処にはない。
あんなに繋いでいた手だったのに、此処にはないから、もう繋げない。
…………まだ、今は。
少し強引に引っ張ってくれた手は、今はもう此処にはないから。
此処から先は、自分で歩いて行くしかない。
自分で見たいものを探さなきゃ。
自分で、見つけたいものを探せる足を持たなくちゃ。
遠い遠い所にいるあの子を、いつか迎えに行けるようにならなくちゃ。
女の子が覗き込んできた。
どうする?
やっぱり、行かない?
問いかけてくる瞳はそんな風に言っていて、このまま龍麻が黙っていたら、女の子は一人で校庭に行くんだろう。
夏休みの前は、ずっとそういう風だったから。
龍麻も、そういうものだと思っていたから。
グラウンドから聞こえてくる声は、皆めいめい楽しそうだ。
夏休みの前、龍麻はそれを見ないで、一人で教室で自由帳と睨めっこしていた。
楽しそうにしているのも、見ていなかった。
多分それも、悪いことじゃないだろうし、外で遊ぶのが苦手な子もいるだろう。
でも龍麻は、外で遊ぶことが嫌いな訳じゃなかった。
「後からでも、いい?」
ちょっとだけ。
ちょっとだけ時間が欲しくて、そう言った。
女の子は少しびっくりした顔をして、でも直ぐに笑った。
じゃあ後でねと言って、女の子は走って教室を出て行った。
笑ってくれた。
そう思ったら、少し胸の中がぽかぽかした。
それを一番最初に教えてくれたのは、やっぱり今でも大好きな、麦わら帽子の笑顔だった。
自由帳を取り出して、色鉛筆を取り出した。
ぱらぱら、ぱらり。
かりかり。
そうしている間もドキドキが止まらなくて、それは女の子に後から行くと言った時からそうだった。
そう言おうと決めた時から、何かが口から飛び出てしまいそうな位ドキドキしていた。
皆の所に行く事に、少しだけ緊張する。
いつも誘われて断ってばかりだったから、後から追いかけてでも、自分で行くのなんか初めてだ。
夏休みの前の自分だったら、きっと考えられないことだった。
皆と一緒にドッジボールをするなんて。
真っ白だった一ページを埋めていく。
頭の中に浮かんだものを、夢中になって描き綴った。
かりかり。
かりかり。
かりかり。
かりかり。
楽しかった夏休み。
言葉じゃ言い切れないものが沢山あった。
嬉しいことも、楽しいことも一杯あって、ほんの少し、寂しいことがあった。
其処には全部、大好きな笑顔があって。
かりかり。
かりかり。
かりかり…
かり…
「できた」
真っ白だった自由帳は、色んな色に埋められた。
空の青、雲の白。
蝉、チョウチョ、トンボ、カマキリ。
山の緑と、川の青。
花火と金魚とスイカ。
遠くの山と山の間に、つり橋が一本。
それから。
………それから。
――――――校庭から、クラスメイトの呼ぶ声がした。
席を離れて窓辺から校庭を見てみると、皆がこっちを見て龍麻を待っていた。
「今行くー!」
皆の前で大きな声を出したのは、ひょっとしたらこれが初めてかも知れない。
くるりと方向転換して、急いで教室を出て行った。
誰もいなくなった教室で、開いたままのノートの中。
麦わら帽子の元気な笑顔が咲いていた。
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京一と会って、さよならして、ちょっとだけ成長した龍麻。
この話の龍麻は、その気になれば結構前向きで積極的なのかも。
それまでに時間がかかるみたいですが。
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