例えば過ぎる時間をただ一時でも止められたら。 忍者ブログ
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夏祭り




提灯の灯も
祭囃子も

いつもより、ずっと高い景色も


――――きっとずっと忘れない




父ちゃん、どんどん捏造して行く(滝汗)……

アニメ二幕九話で、菩薩眼覚醒で皆の所に所縁の人達が現われた時、京一のトコに父ちゃんが来たので……
嬉しくて勢い余って描いてしまった次第です。
あと、単純に京一に甚平着せたかったのです(甚平好き。)。
ついでにチビ京一が書きたかったのです(幼年期大好き。)。

と、趣味に走った絵ですね……
でもこの甚平の背中の白抜き文字はないわな(爆)。


サイトの小説「It is great, and it foolish father」では父ちゃんに対して反抗的な態度を取ってる京一を書きましたが、もっと小さい頃は普通に父ちゃん大好きっ子の設定です(勝手だな、オイ)。
素直じゃないから、「好き」と面と向かって言う事はないけど、「祭りの時は食い物買ってくれるから好き」ってな事は言う子です。
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第九夜【集う宿星】





東京崩壊ですよ…!


六道死んじゃった……。
ホームレスの皆と出逢って、彼女は彼女なりに楽しかったんだろうなぁ。
《力》を手に入れる前がどうだったのかは描かれないままだったけど、記憶がないのも、
何もかもありのまま受け入れてくれるホームレスの人々やアランの底抜けの明るさは、彼女にとって救いだったのかなぁ。

アランはどうやら、事の次第は全て把握しているようですね。
アニメ後半で既に弥勒なんかと接触してたような事言われてたし。
で、あえてそれを言わずに、龍麻の近くにそれとなくいたんだな。
…ごっくんクラブでバイトしたりとか。




小蒔の取り乱しは当然ですね。他の皆はスゲー冷静だ……
織部姉妹は龍山から色々教えられてそうだし、覚悟はあったかも知れないけど、
醍醐や葵はびっくりするほど落ち着いてんな…

京一が瓦礫の上に座ってるーv このポーズ好きだ。
そして京一冷静だな、リュウジの様子まで見てたんだ。

どうやら既に時期は年末だった模様。
クリスマスから年末…一週間足らずだったのか……。
更にその一週間ぐらい前に拳武館と衝突してたんだなぁ。
………やべェ、うちのサイトの小説どうしよう(滝汗)。いや、所詮は二次創作の妄想ですから……



前半の殆どは《黄龍の器》についての説明。
斜め聞きしてます(コラコラコラ)。

柳生を斃す事が出来るのは、《陽の黄龍の器》である龍麻と、共に戦う宿星の者達のみ。
……と、龍山が言う所で、京一ピンのカットが映されます。美人ーvv(オイ)



場面が切り替わって、これは桜ヶ丘かな?
御厨さんは一命を取り留めた模様。四ツ木が傍でうたた寝してます。
良かった、御厨さん死んでなくて……これでこの人まで死んじゃったら、四ツ木がどうなるか判ったもんじゃない…

マリア先生も、危険な状態ではあるけど、治療できたようです。
先週のあれ見たらもう心配で…!
ゲームでは最終的に帰らぬ人になってしまった彼女、アニメでは皆と一緒に新年、新学期を迎えて欲しいです。
京一と龍麻の補習して、そんで龍麻の頭ハタけばいい。



《器》として覚醒した龍治を取り込む柳生。
ナイスミドル(ナイス?)柳生は此処まででした。





決戦の地は、霊峰・富士。

ゲームでの龍命の塔がコレなのですね。
龍命の塔の話、ゲームじゃ斜め聞きしてましたが(コラー!(だって難しいんだもん))。




皆何処に集まってんだろうと思ってたら、真神学園だったんですね。
あちこち地割れやガラスが散乱してたりはするものの、基本的には無事。

小蒔がいたのは、弓道部の部室かな。
家族が生きている事を願って、闘うことを決意。醍醐も殉じます。
世界の為とかそういう大きな事じゃなく、目の前の護りたいものを護るために闘うんだなぁ、この二人は。


体育館で龍麻に甘えるマリィ。こういう子っているなぁ、おマセさん。
いや、年齢的には皆とそう変わりないんだとは思いますが(ゲームでも17歳だったし)。
マリィの新婚計画は、彼女の中で順調に育っているようです(笑)。
ほっぺ赤いの可愛いな。嬉しいんだろうなぁ。

龍麻と目があって、笑顔の葵。
すんません、葵の笑顔が怖い……(滝汗)!
これでもかっていう見事な笑顔ですが、帰って怖い…!
微笑みぐらいなら見慣れてたんだけどなぁ……なんか黒いものが滲んだように見えるのは、気の所為かしらι

体育館には如月、雨紋、織部姉妹と皆集まってます。
織部姉妹はなんの祈願ですかね。おまじない?
嵯峨野(ホントにこいつは敵キャラの中では格別の扱いだな)と舞子は、仲良しです。
可愛いなぁ、アニメのこの二人。是非、二人一緒に霊場巡りして下さい。



《力》を持つメンバーが集まった中で、アン子だけは《力》を持たないんですよね。
こんな状態になったら、色々歯痒い思いもあるだろうなぁ。




体育館の外で京一と龍山・道心。
真神学園が無事だったのは、犬神のお陰。
犬神は旧校舎を見上げてました。
ゲームでもアニメでも、犬神はじっと見守り続けていたんですね。

如月が来て、17年前に柳生を完全に封じる事が出来なかったのは何故か、という問い。
答えは、「全ての者が揃わなかった」。


しんみりと答えを聞かされた後、京一は「ジイさん達は休んでな」「正直足手まといなんだよ」。
京一の「足手まとい」は巻き込みたくない、という台詞の裏返しなのかな。
《外法編》以来、久しぶりの台詞です。
そっぽ向くのは照れ隠しvv

17年前でも今回でも、若い子ばかりが、老いぼれの自分達を置いて死地に出向くのは、道心にとって酷く悔しいことなんだろうな。
自分達の半分の生きていない高校生達が、順番すっ飛ばして死んじゃうなんて考えたくないよなぁ。




ヘリコプターが来ました。
…思いっきり軍事用の輸送用ヘリだと思うのですけど、何処まで通じてるんですかアンタ方……!!

龍麻に延々と新婚生活の予定について語ってるマリィ。
湯沸かし器や暖房はいらないようです(笑)。
でもコックピットの横にコニーさんが乗ってるのを見て、やっぱりお世話になってる(従えてるような気もするが(汗))からか、マリィびっくり。
コニーさんグーサイン出してます。
あの店のラーメンはまた食べれるよ、京ちゃん♪



拳武館再来! っつー訳で八京だーvv

「お久しぶり、京ちゃん」「京ちゃん言うな」
……あー好きだなー二人のコレ。
京一の「京ちゃん言うな」は最早挨拶代わりですな…

雨紋と女の子はそこそこ仲良くやってる模様(笑)。
この件が片付いたら、一緒にバンドやってたりとかすればいい!



皆それぞれ新しい武器を手に入れたけど、京一は……いつもの木刀?
でも父ちゃんの形見の木刀は八剣に真っ二つにされて、あれから持ってたのは京一が自分で彫った木刀(多分)で。
手に馴染んだものが一番だろうし、京一の装備は変化なしかな?
でも柄頭のとこちゃんとしてある…?

アン子が走ってきて、太刀袋を預ける京一。
帰ってくるから「預かっててくれや」なんですね。
じわっと泣きそうなアン子が可愛いです。
……所で、「写真、いい?」って……全員集合写真じゃなくて? ひっそり京アンなんですか?
兄妹みたいな感じなら好きです(いらん告白)。




ヘリに乗って皆出発。






Bパートでいきなり地脈の力に引き摺り込まれてるヘリ。

ヘリの中で龍麻と京一が隣り合わせなのにニヤリ。
龍麻にしがみついてるマリィも可愛い。




戦闘モード突入前の集合絵。
龍麻が中心で、京一はその一歩前。
いいな、この位置! 進撃に突貫してる感じが好き。

柳生若返った…! 龍治を凶悪面にした感じ(どんなだ)。

先ずは全員で方陣技。
……この方陣技なんだ…? 急急如律令ってあったっけ…。
京一が手剣を作ってるのが格好いい(小さくて見えづらいけど…!)。
でも九角の時みたいに、木刀を地面に突き立てるのも好きだ。要は京一ならなんでも好きなんだ!
しかし早九字で跳ね返されます。

これ、ラスボスの特権だよね。
前振りなしで超強力技。弱い技でもダメージマックス。





柳生の挑発に乗ってしまう拳武館。オイオイ…いいのか!
乗らない壬生と八剣はやっぱ別格?

誰がどれやらいまいちあやふやにしか覚えてないんですが(汗)、一瞬で殺される拳武館の人々。
雨紋の彼女(もう決定かぃ)だけは無事でした。
庇った雨紋の「護る為に…闘う!」……最初の頃、九角に復讐することだけを考えていた彼とは、一皮剥けてますね。
あの時は状況が状況でしたけど。



第二陣に龍麻&京一、壬生&八剣。
表裏と剣聖!
ここのカメラカット早過ぎる……! スピーディで格好いいんですが、目が廻ります。

壬生をふっ飛ばし、八剣の鬼剄もかわした柳生。
避けられたのは初めてなのか、驚く八剣。
龍麻がやられて、最後に京一。しかし蹴り一発。
壬生の足ー! 八剣の腕ー!! いや、ホントに問答無用すぎるよ、柳生ー!!

龍麻と京一で同時攻撃。
しかし、柳生の攻撃と同時に音楽ストップ。
ま、また派手に流血……!
京一、八剣の時もそうだったけど、ホントよく失血死しないな……。
京一って、やられた時によく「うそっ」て言うなぁ……緊迫シーンなのに笑ってしまった…可愛くて!

マリィが襲い掛かるも、攻撃は届かず。
つか、「ロリコンジジィ」って……

第三陣に遠方から小蒔&雛乃。



起き上がった京一、最初の第一声が「龍麻…!」。
ホント、ホント名前呼び勘弁して…ツボるから……!!




醍醐の攻撃を避けた所に、嵯峨野と舞子が術で力封じ。
小蒔&雛乃、雨紋&拳武の子、如月、雪乃&葵。
皆の台詞を繋げ合わせると、これも方陣技?

しかし、全部取り込まれて跳ね返される。
…ゲームでもこれキツかった! うっかり間違えて入力したりして(ドジ)、死にかけたりとかしてました。
でもホントにこんな技使われたらどうにもならんよ…!



最前衛組、意外とケロっとしてるね(滝汗)。
色々致命的なダメージだったと思うんですがι
霊峰だから回復力も早いってことで(?)

技が跳ね返ってくることに対して、京一「山彦野郎」。
よくあだ名つけるなぁ、アニメの京一。
未だに雨紋も「カミナリ野郎」で如月も多分「ムッツリ」なんだろうな……。
龍麻の事も最初の衝突がなかったら「転校生」とか呼んでたかも(それは九龍だ)。

でもちゃんと見抜いてる京一、凄い。
左目を封じる為に、龍麻の声を龍治に届ける為、京一は嵯峨野にもう一度心の中に入る《力》を促させます。
でもあの力、やっぱり岩山から禁止されてるようです。
負担もあるし、人の心の中なんて見ていいモンじゃないしね……
しかし他に方法もないので、一言謝って力を使う嵯峨野。

どうにか心に届けることは成功するも、響いてはいない様子。
棒立ち状態で龍麻に揺すられてる柳生に笑ってしまったとか言いません(言ってる)。
その隙に京一が目を封じようとするも、直前で弾かれる。

柳生の台詞の其処此処に外法帖の気配がしますねー。
でもこれ、アニメから入った人はあまり判らないんじゃ……



吹き飛ばした柳生を、雨紋が捕獲。
雨紋「道連れだ!!」って、自爆技でもする気だったの……!?

龍麻の一撃に昏倒しかかった柳生に、京一が再度飛び掛る。
木刀で左目貫いてます。痛い痛い痛い!
でもそれより「俺も……一緒だぁああ――――ッッ!!!」の方が万倍萌えました!
《外法編》でも二人は一緒だったねーv もう龍京! 龍京!!





はじけ飛ばされた龍麻と京一。
岩をずり落ちる京一に「い、色っぽい…」とか思ってました(オーイ!)。
そんな暇ないのにね!

突き刺さった木刀に絶命する京一。
龍麻、名前連呼です。
もうこいつら…! 何かっつーとお互いの事しか見えてねぇのか!!
龍麻の「京一ぃぃ――――!!」にエフェクトまでかかってる辺り、愛を感じずにはいられない…!

呆然として座り込んでる龍麻。
葵や小蒔、醍醐達がやられても闘ってたのに、京一がやられると茫然自失。
萌えずにいられん…!



その隙に飛んできた柳生の刀を、アランが吹き飛ばします。
銃は持ってないのかな、このアラン。
風を操るのがアランの《力》?

青龍・アランの到着で四神がようやく揃いました。
ゲームの通り、白虎・醍醐、玄武・如月、朱雀・マリィ。
アランの登場がなかったら真神メンバーで四神になったのかもなぁ。
アニメから入った人はアランの登場が意味判らなかったんじゃないだろうか…

BGMに[0:00 A.M.]。
格好良いなー! 歌無しバージョン。
黄龍覚醒、四神変生。
同じく陰の四神も表れ、うっかり怪獣大戦争……!?





しかし金色の空が晴れて、四神が消滅。
龍麻は痣のある左手を切り落とされてました。また痛ェ!!





一度画面がブラックアウト。

龍麻の「約束…したんだ」という台詞と同時に、京一のカットに変わります。
良かった、生きてた…! つーかこれ、生き返ったんですね。
黄龍の力に促されたのかな、まだ菩薩眼じゃないよな。



菩薩眼覚醒で「立ちなさい!!」……怖ッ(滝汗)!!
でもようやく菩薩眼が役に立った訳ですね。



死んだ人々の姿が皆の前に。
雨紋には亮一、醍醐には凶津、舞子と嵯峨野の前にはチビ。
小蒔には《外法編》第八夜に登場した女の子。
京一には父ちゃん! わー一番びっくりした!! だって回想シーンで出てきただけだもの、この人…!
京一にとって大きな人だったようで、安心です(捏造しちゃったけど!)。

一人ヘリの近くで待機のコニー。誰か傍にいてあげようよι
岩山先生のカットで、比良坂の姿がふわり。
御厨、四ツ木の元には兄貴が。
マリア先生は……あれは両親かな?

岩の下敷きになったアンジーを助けようと必死になっている吾妻橋達とビッグママ。
急に岩が浮いてびっくり。東新宿の三賢人でした。
この辺はアニキ繋がりなんですね。

光をぼんやり見上げるホームレスの人達の傍らに佇む、六道。
《外法編》第一夜で登場した上荻の元には、魍魎鬼の餌食となり死んでしまった彼女・裕子が姿を現す。
皆それぞれ繋がってるんだねー……


そして龍麻の前には、比良坂。
《外法編》では中々笑えなかったこの子の笑顔、可愛いです。
緋紗代も結構好きですよ。プラトニックな感じで。

そして九角も登場。
「皆を護るんだろ?」って九角が言うのがなんだか不思議。
最後に鬼となってしまった彼を望むままに葬ってやったのは龍麻と京一で……彼も救われてたのならいいな。





最後。







龍麻「護る為に」



四神「護る為に!」

女性陣「護る為に!」

他(略すなよ)「護る為に!」



拳武館「闘う!!」





京一「行くぜェ!!!」









…………京一に全て持っていかれました。



でもって最後に遠目に見てたのは誰だろう。玄麻かなぁ…?









八剣→京一で、アン子→京一で、龍京でした(えー)。

京一はモテるねぇ。
ごっくんクラブの人達にも愛されてるし、吾妻橋達も京一の事好きだし、三賢人も京一を慕ってたんだよなぁ。
ホント色んな人に好かれる。モテモテですね!
ひょっとしたらゲームの京一よりモテてるかも(半分以上男ですけど。つーか極一部除いて全部男(笑))。



龍麻と京一のお互いの名前呼びの度、悶えまくってます。
単純に名前呼びの関係が好きなのです。
“京ちゃん”も好きですが。





サイトで書いてる八剣→京一←龍麻の時間軸、完全にこの時期を無視してますね……

《拳武編》が12月半ばで渦王須事件の約一週間前、渦王須事件がクリスマス、そしてこれが年末大晦日……。
そんでもサイトの小説は続けますよ。お構いナシで。だってまだ学校行ってるもん。冬休みまだの状態だもの。もうしっちゃかめっちゃか(笑)。
てゆか、八剣がごっくんクラブに転がり込んでる時点でしっちゃかめっちゃかですね(爆)。

STATUS : Enchanting 5













――――――別に、断わる理由もなければ、嫌だと思う理由もなかった
























【STATUS : Enchanting 5】



























朝一番に見た親友が、笑っているのに怒っているから思わず退いた。





基本的に温和で通るこの親友が、何故にこうまで怒っているのか、京一には判らなかった。
ぶっちゃけた話、思い当たる節は山ほどあったりするのだけれど。

昨日散々酒を飲んだ事なら龍麻も同じだから同罪である筈で、京一が一人先に潰れてしまうのも珍しい話ではなく、
散らかった部屋の掃除を龍麻が全てこなしてしまったりだとか(その時には大抵京一は寝落ちている)、
寝ている間に蹴飛ばしたとか(寝相が悪いのは自覚がある)、寝言で何か言ってしまったとか………―――――、
上げていけばキリがないのだが、だがそれを今更怒るなんてのもナシだろう、と京一は思うのだ。
色々と勝手で無礼ではあるとは、思わないでもないけれど。


かと言ってオレが一体何をした、と逆に問い詰めるのも憚られる。
親友の顔に張り付いた、薄らとした笑みは、正直言って恐ろし過ぎた。
普段、日常の中で中々怒る姿を見ないだけに、余計に。

声を荒げて怒りを露にされるのなら、京一とてまだ対処の仕様がある。
しかしこうして笑っているのに目が笑っていないとなると、募るは恐怖心ばかりであった。



この顔は、以前も見た事がある。


鬼との激しい戦いの中、合間の時間に揃って修行をしていた時、龍麻と京一で打ち合った。
勿論特訓のつもりではあったのだが、段々と血が上って本気になり、最終的に京一が龍麻の顔に一発を当てた。
直前になって我に返り、慌てて寸止めを試みたものの、間に合わずに龍麻の顔には痣が残った。

帰り道で散々謝っていた間、龍麻から帰ってきたのは、無言の笑み。
たまに口を開くと「気にしてないよ」と言っていたが、目が笑っていなかった。

素直に思ったものだ―――――コイツを怒らせるのは怖い、と。




龍麻を怒らせるスイッチは、ある意味、判り易い。


一つは、大好物の苺を貶される事。
好きなものを貶されれば、誰でも怒るだろうとは思うので、判らないでもない。

もう一つは、仲間を傷付けられる事。
理由が何であれ、相手が何であれ、龍麻は友人知人が傷付くのを嫌う。
鬼との戦いで、どんな形であっても誰かが傷付く度、龍麻は心を痛めていた。
……泣かない事が不思議なくらいに。


それから、他者は知らないかも知れないが……案外、負けず嫌いだという事。
京一の一撃が龍麻に当たり、龍麻の拳は京一に当たらなかった。
勿論、双方わざとの事ではなかったが、半ば本気になっていた訓練の打ち合い。
京一だって反対の立場なら、悔しいと思う。






ならば。
ならば、今日はなんだ。

何が龍麻のスイッチを入れたというのだ。











「た、つ…ま……?」










いつもは兎か何か、そんな大人しい小動物を思わせる瞳が、今はまるで捕食者を思わせる。

直感的に危険を感じて、後ずさったのは殆ど無意識だった。
壁に背中が当たって初めて、京一は自分が目の前の親友から逃げていた事に気付く。







「きょーいち」






名を呼ぶ親友の声はいつも通りで、穏やかな表情もいつも通り。
ただにじり寄るその、自分とそう変わらぬ体躯に、異常な威圧を感じるのは何故だ。



壁に背をぶつけ、何を逃げることがあるんだ相手は龍麻だ何もない―――と思いつつ。
近付いてくるその存在から逃げようと、手が何かを探していた。
何をなどと、考える間も要らない、愛用の木刀だ。
しかしそれは紫色の太刀袋に収められたまま、龍麻の向こう側に放置されている。


大切なものをなんでこんな時に限って手放したんだ。
いや違う、此処だから手放したんだ。
此処なら他の何処よりも安全だから、他の何処よりも神経が研ぎ澄まされるから。

――――だったらなんで、こんな状況になっている!?







「龍麻、」
「きょーいち、一昨日さ」







顔を覗き込んできた龍麻の距離が、異様なまでに近くて驚いた。
目を逸らした瞬間にバクリと喰われそうで、京一は瞠目したまま龍麻を見つめていた。

それをじっと、近過ぎる距離で見つめながら、龍麻は笑んで。







「ごっくんクラブにいたんだよね?」
「あ…あぁ……おう」






そんな事を聞く為だけに、こんな顔をしたとは到底思えず。
京一は相手の出方を窺う猫のように、じっと目の前の相手を見て、固まっていた。







「何か、されたの?」
「……あ?」







何か。
何かってなんだ。

前振りの無い、唐突な龍麻の言葉に、京一は目を剥いて、ぽかんと口を開けて龍麻を見上げた。


これと言って定型もない問いかけに、京一は何を答えて良いのか判らない。
間近に迫る親友の笑顔に、相変わらず威圧感を覚えつつも、質問の意味さえ見出せない。

龍麻は、一体何を持ってしてこんな事を聞いてくるのか。






「………オレ、なんか言ったか?」






ようやく口に出たのは、質問を質問で返すというものだった。


昨日の晩、散々酒を飲んだ事は覚えている。
しかし途中からの記憶はブッツリと途絶え、それは何も珍しいことではない。
悔しいことにそれ程酒に強くはない事を、京一は自覚していた。

そして酔いが回った後の事は、綺麗さっぱり記憶から消えている。
龍麻もそれを知っているだろうから、せめて何か取っ掛かりになる材料はないかと思っての問いかけだった。



すぅ、と龍麻の目が細められて、ギクリと京一の顔が引き攣る。







「い、いや、ほら、昨日はかなり飲んだだろ? オレまた覚えてなくてよ…その、なんか誤解させるような事言ったのかと……」
「…………覚えてないの……?」







低いトーンで呟かれた言葉に、京一は気まずさを感じたが、頷く。


酔っ払いの言動に意味不明なものが混じるのは重々知っているし、それにより誤解が生じることだってある。
その所為で龍麻を怒らせてしまったのなら、早々に謝って解消して貰いたい。




しばらくの沈黙の後、龍麻は、ゆっくりと京一から離れた。
ほぼゼロ距離にあった顔が遠退いて、ようやく威圧感から解放される。
相変わらず、この男を怒らせる程怖いものはない…と京一は思う。

しかし、この後の動向がどうなるか判らない。


親友の家に泊まっただけで、なんでこんなに緊張しなくてはいけないのか――――……
どうも災難続きで、疫病神でもついているのかと思う京一だ。



だから、安心した。
此処でようやく見る事の出来た、見慣れた親友の笑顔に。













「そ。良かった」












にっこりと、今度はちゃんと目も笑っていた。
何処かぼんやりとした、ふわふわとした笑顔。

京一の見慣れた、親友の笑顔。



ホッと肩の力が抜けて、ずるずると壁際で京一は畳に落ちてしまった。








「びっくりしたんだよ。京一が変な事言い出したから」
「……変な事ってなんだよ…あー、頭痛ェ……」
「寝言だったんだね、あれ。うん、もう気にしない」
「そうしてくれると助かるぜ……」








襲ってきた二日酔いの頭痛に苛まれつつ、すっきりした表情の龍麻を見遣る。


龍麻は数秒前の威圧感は何処へやら、うきうきとした足取りでキッチンに向かった。

一体自分は何を言ったのか、と疑問は残った京一だが、聞こうとは思わない。
折角龍麻の気がそれたのだから、わざわざ蒸し返すこともないだろう。







「お味噌汁、食べれる?」
「あー……喰う……」







昨日の夕飯の残り物を温めつつ、聞いてくる親友に、京一は覇気のない声で答えたのだった。












































通学路。
欠伸を噛み殺す京一の隣を、龍麻はかけられる挨拶の声に律儀に答えながら、並んで歩いていた。


転校して来てから既に半年近くが経つというのに、未だに《転校生》は真神学園でも人気者だ。
大体こういうものは、物珍しさで最初こそ注目されるものの、殆どは次第に沈静化するものだ。
事実、最初の頃に比べれば、多少落ち着いてきてはいる。
しかし遠野が取り上げる新聞が起因しているのか(“ミステリアス”だなんて呼ばれれば無理もない)。
それとも龍麻自身の人柄か、京一とよく問題行動を起こしていると知られても、龍麻は色々な人に好かれている。

京一は、特にこれといって、それを気にした事はない。
龍麻と一緒にいる事によって、互いの評価が他者から見てどのように作用するかなど、京一にとってはどうでも良いのだ。
校内でケンカをするのも、サボタージュするのも、龍麻をそれに誘うのも、自分がそうしたいから、しているだけ。
そして龍麻も拒まないから、自然、二人並んでいることが多くなった。



龍麻が誰と話をしようと、誰とどう付き合おうと、京一は構わない。
ただ一点、龍麻と肩を並べるのが自分であれば、それだけで。




一通りの挨拶の波が収まって、龍麻は京一に目を向け、笑う。






「二日酔い、少しは収まった?」
「…そうだな。朝よりゃマシだ」
「京一、昨日は結構飲んだもんね」






まだ微妙に鈍痛を発する米神を抑えながら答えれば、龍麻はあははと笑いながら言う。


確かに、昨日はかなり飲んだ。
ヤケクソ気味に飲んだ。
次の日が平日だったなんて、すっかり忘れて。

これは今日は昨日とは別の意味で授業がダルくなりそうだ。
いつも通りフケるか、と今日もサボり決定。






「京一、あんまり飲めないのに」
「バカ言え。飲むのは問題ねェよ、飛ぶだけで――――」
「だから、それも気をつけた方が良いから。昨日は僕だけだったから良かったけど」
「……ああ、判った判った。気ィ付ける」






奇妙な事を口走ったのを思い出し(何を言ったかは相変わらず思い出せないが)、京一は龍麻の言う事を享受する事にした。
また今朝一番の怒りを見せられるのは御免だ。



何度目か、漏れた欠伸を噛み殺していると、ふわりと柔らかな香り。
振り返れば、綺麗な黒髪の女生徒――――美里葵が立っていた。






「緋勇君、京一君、おはよう」
「おはよう、美里さん」
「おう」






律儀に返す龍麻と、おざなりに挨拶して片手を上げる京一。
見慣れた並びに、葵はことりと首を傾けて微笑んだ。







「京一君、今日はもう大丈夫なの?」
「ああ。昨日のはただの寝不足だからよ」






ひらひらと手を振って、もう気にしてくれるな、と。
葵は少し心配そうな顔をしたが、程無くすると龍麻を見遣る。
龍麻が無言で頷けば、ようやく納得したらしい。






「でも、気分が悪くなったら早く言ってね。保健室で休まなきゃ」
「へいへい。ありがとよ」






それからも、昨日からの心配が募りに募っていたのだろう。
あれこれと世話を焼くように注意をして、葵は何某かの準備があるとかで先に校門へと走って行った。

相変わらず優等生だねェと皮肉気味に呟いた京一だったが、その声に以前ほどの棘はない。


それからは小薪と醍醐も来て、遠野も来て。
昨日の京一の様子についてあれこれ問い掛けてきたが、京一はそれを適当に流しただけだった。
その内、三人も、まぁ鬼の霍乱だろう、という一言で片付け、葵同様、校舎へ入って行った。

龍麻と京一は校門で立ち止まってそれを見送り、






「さってと……オレはサボるが、お前はどうする?」






悪びれも何もなく、昼飯にでも行くように言った京一に、龍麻は小さく笑い、







「屋上? 校庭?」
「校庭」
「ジュース買って行こうよ」







こちらも悪びれもなく、共犯に乗る。

これで編入試験の成績はトップクラスだったと言う。
マリアからその話を聞いた時は少し驚いた、何せその話を聞いたのは夏休みの補習授業中だったのだ。
けれども、京一は、それが自分の所為だったとは思っていない。
サボり仲間が出来た事は、京一にとっては面白い奴が出来た、という程度の事だったから。
それ以上の事も、それ以下の事も、考えなかった。


ついでに、悪戯事というのは、やはり共犯者がいて尚更楽しくなるもので。






「今日の昼飯、ラーメン頼むけど、お前は?」
「あ、じゃあ一緒に頼んでおいて」
「おう」






それじゃあ、と龍麻はいつもの自販機へ、京一は公衆電話のある事務室の方へ。
後で校庭の木の下で落ち合うのは、言わなくても決まり事になっている。









「――――――そうだ。ねぇ、京一」








そのまま行こうとした京一の足を、龍麻の声が止めた。
何を言い忘れたことがあったのだろうかと振り向けば、龍麻は真っ直ぐこちらを見つめていて。








「今日も、うちに泊まりなよ」
「…………あ?」







昨日の屋上での会話と違って、今度のその言葉は唐突だった。

突然なんだと、声にせずとも顔に出たのだろう。
龍麻はふんわりと目を細め、いつものように笑い、






「っていうか、明日も、明後日も。うちにおいでよ」
「……いきなりだな。どうした?」
「別に。ただ、毎日あちこち泊まる場所探すの大変だろ?」






龍麻の言葉に、そうでもないがな……と呟いて京一は頭を掻く。


しかし、毎日同じ場所に帰っていいと言うなら、わざわざ街を歩き回らなくて済む。

気の知れた場所は幾つかあると言っても、毎回それらの都合がつくとは限らないのだ。
ごっくんクラブなどは店もある訳だし、毎日入り浸るのは邪魔になるだろうと、気が退ける。
吾妻橋達は「いつでもどうぞ!」という勢いだったが、あれらと一緒にいると、三度に一度はケンカが起きて巻き込まれ、平日等に徹夜をすると学校が辛い。

平穏無事に毎晩が過ごせるというのなら、根無し草状態の京一にとっては、願ったり叶ったり。
付き合い程度に他の所に顔を出すのも、龍麻ならば何も言わないだろうし。
更に言うなら、課題に一人で頭を抱えなくても済む、というオプションもあり。







「―――――オレとしちゃ、そりゃ嬉しいけどよ」






京一としては、それを拒む手はない。

しかし、幾ら龍麻が一人暮らしで融通が利くといっても、心配なのは金銭面。
龍麻も京一も学生で、使える金銭面は大人に比べると、ずっとずっと限界値が低い。
京一とて何もかも龍麻に頼る訳ではないが、人一人抱えると、諸々の事情とは露呈してくるものである。


一時の勢いで承諾したら、後々大変な事になった―――――とか。
相手が親友といえど、流石にそんな状態になったら、京一とて後ろめたい。



しかし龍麻は、やはり笑顔。









「いいよ。京一だしね」








一点の曇りもない顔で言われては、なんだか断わるのも気が退けて。











じゃあ取り合えず、今晩も世話になろうか、と言うと。

これまた見事な笑顔が京一を迎えたのだった。
















親友でもラブラブな二人。
でも恋愛感情は龍→京。

ちょっと待て 携帯



「待て待て待て待て、ちょっと待て龍麻! 頼むから!」
「いーや♪」




……みたいなね。

絡み練習しようと思ったら、こんなの出ました。
うちの京一は限界ギリギリまで抵抗しそうです。満更でもないんだけどね。恥ずかしいから。
そんで、なんだかんだで本心では嫌じゃないから、龍麻に押し切られる(笑)。
でも中々色っぽい雰囲気にはならないんじゃないかな……

髪下りたバージョンも描いてみたい(バージョンて)。


夏服にした理由は自分でも不明……

ちょっと待て




「待て待て待て待て、ちょっと待て龍麻! 頼むから!」

「いーや♪」




……みたいなね。

絡み練習しようと思ったら、こんなの出ました。
うちの京一は限界ギリギリまで抵抗しそうです。満更でもないんだけどね。恥ずかしいから。
そんで、なんだかんだで本心では嫌じゃないから、龍麻に押し切られる(笑)。
でも中々色っぽい雰囲気にはならないんじゃないかな……

髪下りたバージョンも描いてみたい(バージョンて)。


夏服にした理由は自分でも不明……